シゲチャン日誌・2005年6月

2005年6月3

 昨年に続きランドのアイハウスにスズメが巣を作り、2匹のヒナがかえった。それはいいのだが、作品を展示している舞台がゴミだらけとなる。親スズメが巣を作っている最中は、ワラやビニールのヒモが・・・。ヒナがかえってからは、大小の虫やカエルの肉片などが散乱しだす。ランドはゴミを展示するところではないので、小まめに掃除するのだが、日を増すごとに虫の量が多くなる。どうやら、親がヒナたちにエサとして与えているようで、さまざまな虫を捕ってきては「これが、お前たちのエサだよ」と教え、少しずつ慣らしているのだろう。やがて、成長し自力で捕まえる日がくるまでは・・・。そう気づくと怒りを越えて、ナルホド・・・と感心するばかりである。
 しかしながら、ヒナたちが親と区別がつかなくなるほど成長してくると、次はフン問題が勃発する。親子4匹分のフンの量とは相当なもので、一番の被害者は「チドリア氏」という名の大型作品であった。頭の天っぺんからつま先まで、浴びるように白いフンをひっかけられて、全身これフンまみれとなる。哀れな姿になり果てたチドリア氏に白い痕跡を残したまま、そろそろスズメたち親子がアイハウスから飛び立つ日も近いのであるが・・・。


「ん〜、何ともバカな奴」。下に車がついているのでランド中をオープン時からあっちへコロコロ、こっちへコロコロ。



2005年6月7日

 実に9年目にして、我家の庭にあるナナカマドの木が白い花を咲かせる。9年前にココ(カミさん)が、津別町に住む友人に「ナナカマドの木っていいよね。欲しいんだよなぁー」と話したところ、早速、背丈が1メートルほどの細い苗木を持ってきてくれ庭に埋めてくれた。ところが、2・3メートルほどまでの立派な木に育っても、花も咲かなきゃ、実も実らず唯の立ち木である。赤い実がたわわに実る日を心持ちにしていたココは、業を煮やしたのか「このバカ木がっ!!」とばかり昨年、上の方をバッサリと切ってしまった。驚いたのか、ナナカマドは「これでは、いつ根元から切り倒されるかもしれん」とばかり、今年は死にもの狂いで花を咲かせたのだろう。木も大事にしすぎて、甘い顔をしているばかりではいけないらしい。時には威しをかけることも必要らしい。


ただの枯木に見える人がいるかもしれんが、八俣(ヤマタ)の大蛇(オロチ)ならぬランドの「オロチョン」。枝の全てに顔がある。アイハウスに在住。



2005年6月23日

 「永遠のモータウン」というビデオを観る。50年代にデトロイトで生まれたR&Bのバンド「ファンク・ブラザーズ」のドキュメンタリー映画だ。ファンク・ブラザーズの前で歌う歌手など誰でもよかった。彼らの作り出すリズムがヒット曲を呼び、スターを生んだのだという。その歌手たちとは、スティービー・ワンダー。マービン・ゲイ。シュープリームスなどなどのビッグスターの名が並ぶ。彼らこそR&Bの生みの親であり、育ての親であるのだが、バックバンドゆえに世間の注目を浴びることなく、長年にわたり日陰の道を歩むことになる。
 ところが、結成から50年の時を経て、再結成し、ライブを行う。当初のメンバーはすでに何名か他界し、残りのメンバーはかなりの高齢者となっている。演奏が始まるや、そのジジィたちの表情が、そのプレイが徐々に輝きを増していき、やがてコンサート会場はたとえようもないほどの幸福感で満ち溢れていくのだ。「クーッ胸が熱くなる」。これぞ、ボクの理想のジジィ像だ。いいものを観た。


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