シゲチャン日誌・2004年12月

2004年12月2日

先月のことになるが、東京は築地にあるアートスクール「パレットクラブ」で講義をしてきた。授業はプロを目ざすイラストレーターのクラスと、趣味で美術を始めた人のクラスだ。受講生のほとんどが若い女性とあって、授業開始前の教室内は匂い立つような若さが充満し、春の花園という雰囲気でむせ返っておった。
今日の講師は・・・と紹介されて席に着くや、この北海道の山奥から出てきたばかりのオジさんの目に、教室内の花々すべての視線がいっぺんに束となって飛び込んできたのだからたまらない。それは太陽光線を直視したかのごとくで、レンズを使って透過したならば、紙や板切れなんぞ立ちどころに黒い煙をあげてメラメラと燃え出したに違いない。それくらい強烈に眩しかった。
それはさておき、授業を進めながら受講生たちの姿を見ていると、ボクも同じ年ごろにイラストレーターを目ざし、フトンひとつで北海道から夜汽車に乗って東京に出てきたころの日々が懐かしく蘇えってきたのである。もし、世が世であれば、この受講生の中にあの日ボクが紛れ込んでいたとしても、何ら不思議はないのだ。そう思った時、胸がチクン!と音をたてた。


いつも笑顔で

この顔に使った貝の名は分からないが、いつもこんな風に笑って日々を暮らしたいけれど、草々思い通りに行かないのが世の常で、だからこそ演歌があるのだ。



2004年12月7日

ランドのあちこちに積んであった木の抜根を使って、駐車場の片隅に巨大な恐竜を作る決意をし、ただいま制作中である。抜根は動かすだけでも一苦労するので、作るふんぎりがつかなかったのだ。しかし、年を重ねるほどやる気が失せて行くことだろうし、今年は根雪になるのが遅いのでこの冬がチャンスだとばかり重い腰を上げたわけである。
ベルギー王立博物館にある恐竜の標本「イグアノドン」の体長が10メートル。どうせ作るのならば、あれより大きくしたかったので12メートルにした。前々から、ひたすらデカイ作品を作ってみたかったのだ。名前をとりあえず「シゲドン」とする。何か丼ぶり物みたいだなぁ。
このシゲドンが完成すれば、最小は4ミリの米粒作品から最大で12メートルという作品がシゲチャンランドに展示されるというわけだ。


2004年12月10日

今日から東京の原宿にあるペーターズショップ アンド ギャラリーにおいて「とりのうた」という企画展が始まる。鳥をテーマに72名のイラストレーターによる競演で、ギャラリー内はさぞかし大きな鳥カゴとなっていることであろう。ボクも出品しているのだが、「シゲドン」の制作が追い込み中とあって、残念ながらオープニングパーティーは欠席する。


とりのうた

ペーターズショップ アンド ギャラリーでの企画展「とりのうた」に出品したもの。1990年にジャネット・ケイが歌ってリバイバルヒットした「Lovin' you」のイメージ。



2004年12月30日

今、シゲチャンランドは冬期休館中とあって、冬眠状態である。しかし、寝ているばっかりじゃないと、インターネットのホームページ上だけは、コンテンツ(目次)を4つ新設することにした。1.「シゲチャンのスケッチブック」、2.「極楽写真館」、3.「冬のシゲチャンクラブ」、4.「セブンキャッツの部屋」などです。我家で体験できるシゲチャンランド、新年の1月から始まります。



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