シゲチャン日誌・2003年6月

2003年6月10日

友人の娘さんが、この2月に結婚し、ダンナが美幌シティの向かいでパスタとサラダのレストランを開店することになった。店の入口に飾る看板を作って欲しいと頼まれ、休みの合い間をぬって何とか完成する。その看板を見て、ココ(カミさん)が「うちのシゲチャンランド用にも作ってよ」といいだす。
今、展示館の壁に「極楽美術館」と書いてはあるけれど、車で走っていると建物の赤・赤・赤という強烈な色に目が奪われて、書いた文字が全く目に入らないらしい。「ここは何やっているところなんですか?」と入ってくる人が多いし、中には「中華屋さんですか?」という人もいる始末で、困ったものだ。郊外を車で走っていると「カニ」、「そば」、「ラーメン」と明快に主張している看板や、のぼり旗をよく見かける。カニを売っていれば「カニ」で、ラーメンを食べさせる店は「ラーメン」であり、大変に分かりやすい。極楽美術館だの、流木で作った・・・云々では、どうも--、まどろっこし過ぎるようだ。
ここで、のぼり旗を手本にするならば「シゲチャンランド」は「アート」とするしかあるまい。作るか・・・、このところ、すっかり看板屋になっているボクである。

野立ての看板

のぼり旗を手本として今回作った野立ての看板。
これでランドがどういう所か分かってもらえるはずだ。


2003年6月12日

山と渓谷社が発行するヤマケイjoy夏号にイラスト紀行「トージンバラさん山へ行く」でシゲチャンランドが紹介されている。イラスト・文は東京時代からの知人で唐仁原教久さんである。
入口のゲート、なのなの族、ランド風景が見開きにわたり、彼の独特のタッチで、ていねいに描かれている。今回のようにイラストレーションで見るランドは新鮮な驚きがあり、改めてイラストレーションの魅力というものを再認識する。さすが当代きっての売れっ子イラストレーターの仕事である。最初のページには、カヌーで釧路川を下る唐仁原さんの前に、ボクの作品であるピーナツマンが、ちゃっかりお供をするという遊び心が楽しい。
この号が出るころに書店にあるか、どうか?もしなかったら、山と渓谷社のサイト(http://www.yamakei.co.jp/)で購入できます。


2003年6月21日

朝から降り続いた雨が夕方には快晴となり、サバ(飼いネコ)を連れて散歩する。近くにある小高い丘の上に腰をおろして、ひと休みしていると、目の前をゆっくりとした歩調で、セーラー服の少女が通りすぎて行く。しばらく行った曲がり角で立ち止まり、その場を動かなくなった。あたりは全く人気などなく、山と森と田畑が広がる風景の中に、ポツンと、ひとり立ちつくすセーラー服姿というのも、何と、不思議でシュールな光景であることか。
しばらくして、エンジン音とともに土煙を上げて一台のトラクターが現れて、少女の前でピタリと止まった。それが合図かのように、次の瞬間に白いセーラー服がフワ〜リと浮いて、すべり込むように運転席に消えたのである。「???・・・」--どうやら、父親と待ち合わせをして、一緒に帰る約束だったらしい。
このセーラー服とトラクターという取り合わせには、いたく驚き、感動する。その場からトラクターは走り出し、小さくなって樹々に隠れてしまい見えなくなってしまった。この白昼夢のような出来事を、やはり、ボクのヒザの上でサバの視線も追い続けていた。

ウキのヒョウタン野郎

ボウリングの球ではありません。ウキで作ったヒョウタン野郎。
チケットハウスの前にゴロゴロ転がっている。


LAND TOP