屋上バルコニーで「山も空も楽しむ家」
長野県伊那市 T邸

面積: 151.75㎡(46坪)
家族: 30代夫婦/子供2人
構造: 在来木造1.5階建て
一部: ロフト
外観: 箱型(1.5F)
断熱: 充填高気密断熱
暖房: まきストーブ
暖房: 床下エアコン







南アルプスの絶景をどこにいても感じられるプランを提案させていただきました。

高台にあり南アルプスの方向に開けている広い敷地での計画です。
敷地の西側と北側には将来的に多くの住宅が建つことが予想されるため、外観デザインのポイントにもなる「L字型」のコンクリート打ち放し壁を設けることで、強い西日を遮るとともに、周り近所からの視線や物音なども気にならず、落ち着いてのんびりと過ごしやすい外観としています。

反対に、絶景の東南方向に向けては、それぞれのスペースからいろんな大きさの窓を設け、南アルプスの山並みや伊那谷ならではの風景を様々な角度から眺めながら過ごせるように計画しています。

また、平屋部分の屋根に設けた「屋上バルコニー」からは、でっかい空と伊那谷のすべての山並みが見渡せる「とっておきの気持ちいい居場所」になることはもちろん、たまには顔も見たくないような嫌なことがあっても「気持ちの切り替え」が瞬時にできる「ここ一番の逃げ場」にもなってくれると良いなと思っています。

屋上バルコニーから見る「南アルプス」
屋上バルコニーから見る「南アルプス」
屋上バルコニーから見る「伊那谷の風景」
屋上バルコニーから見る「伊那谷の風景」
家づくりで大切にしていること

敷地については
「見たいもの」と「見たくないもの」・「見られたくないもの」とを整理して
ここにしかない「変わらない」敷地条件を徹底的に感じて調べて活用すること
カーテンなどを「閉め切らなくても」周り近所や道行く人の視線が気にならないこと
落ち着いて暮らしていくための「目隠し」(塀や垣根など)を優先的に考慮すること
他人の気配を気にせず「外の気持ちよさ」を楽しめる「外スペース」を必ずつくること
入りやすく置きやすい「駐車スペース」のベストな位置を見極めること
我が家に帰ってきた時にこそ「暖かく迎えてくれた」と感じられる玄関を設えること

建物については
「あとで変えにくい」耐震強度・断熱性能・外観デザイン・佇まいを重視して
(もちろん「見た目」「カタチ」が美しくなるよう検討していきます)
同じ予算の中で「少しでも広い面積・大きい空間」を計画すること
予算を抑えながらも「開放的な広がりを感じられる空間」にすること
一人一人の居場所をつくるために「いい距離感をもてる広さ」を確保すること
いつかは変わる「好みや家族構成に合うよう」暮らしながら変えていけること
今の状況やあこがれだけで間仕切りや家具などをつくりすぎない(つくりこまない)こと
何もモノを置かない「ここ一番なんとでも使える空きスペース」を1つは確保しておくこと
家族からもほんのり見えにくい「とっておきの逃げ場」を必ずつくっておくこと

機器については
「あとで必ず変えなければならない(いつかは壊れる)」ことを念頭に置いて
できるだけ長く「飽きずに使いやすい」シンプルな機器を選定しています。
(もちろん「好み・使い勝手」を最優先していただくことが大前提ですので、)
(一切、押し付けはしませんが・・・)
(安くてデザインも使い勝手もいいものを見つけた時が一番うれして楽しいときです)

仕上げ材については
「費用対効果」との兼ね合いが大きい要素ですが、
同じ金額であれば「できるだけ長持ちすること」「できるだけメンテナンスが必要ないこと」を優先して選定しています。
(もちろん「見た目」も「デザイン」も「健康にいいこと」なども重要な要素です)
(「色」「質感」「あとで変えやすいか?」は特に慎重に吟味して提案しています)

などなど
「あとで変えにくい」構造・性能・外観を何よりまずはきちんと検討しておくこと
「あとで変えやすい」つくり込み過ぎないシンプルな空間にしておくこと
を大切な理念として、具体的なメリット・デメリットを吟味しながらかかわらせて頂いています。