お講(こう)とは?(What is okohou?)

俗に言われる「頼母子講」ですが、宇和島では昔から「お講」が盛んで、旦那衆から、ヤングまで入っている人が多いです。

システムを説明します。例えば12人のメンバーが参加するとして、飲食代に5000円、お講金を10000円とします。月に一回集まって飲み食いしながら、みんなが持ち寄った12万円のお講金を、欲しい人がもらい、次のキリがつくまで、毎月15000円払うわけです。誰がもらう権利があるか、誰がお金を払っていないか、あるいは飲食費が足を出していないか、余剰金があるかなどを、幹事が必ずチェックをするので、仲間内でのトラブルが起こるようなことはありません。

 たまには、初回に落としてそのままどこかに行った、などの噂は耳にしますが。ルールについてはそれぞれのお講で変わってきます。昔は利息を取る事が多かったようです。例えば二番落ちと決めるといくら利息を付けるか入札をして、二番目に高い利息を書いた人がもらうことになります。

 初回にもらうと後の楽しみが無いと思えば、安く書けば落ちることがありません。誰もが最終的に出したお金はもどって来ますが、賞与とか利息とかで差し引きされ、全額はもどらないお講もあります。最近は面倒になるので、くじ引きとか、希望者の話し合いなど、利息なしですることが多いようです。飲み食いしながら、タンス預金しているようなものです。

 車検費用などで、決まってまとまったお金が必要な人に便利なシステムですが、要はお講を口実に家を出る人にも、都合のいい話です。笑い話のようですが、「○○さんが来ないが忘れているのでは」と言って、自宅に電話すると、奥さんが「今日はお講に行っています」と言うたぐいの笑い話はよく耳にします。

 とにかく、宇和島の人はお講が好きです。仕事がらみのお講が多いようですが、同級生、サークル活動など何かグループが出来ると、お講をしようか、という話になります。中には1ヶ月で35、6のお講に入っている人もいます。当然毎晩お講で、必ず出席出来ないところも出てきます。

 欠席の場合でも、料理代をとる「お講ととらないところがありますが、ほとんどはとっているようです。浮いた分は忘年会に回したりしているようです。一番大変なのは幹事です。きちんと会計を付けなければならないので、みんなが飲んで騒いでいるときに、一人帳面とにらめっこしながらお金の勘定をしています。

 宇和島の税務署では「お講」の経費を会社の交際費として認めているらしいです。お得意様から「お講」に入らないかと誘われると断ることは出来ません。例えば料理屋さんが出入りの業者に声をかければ、青果店、鮮魚店、広告会社、電気工事店などあっという間に十や二十の業者がそろいます。断れません。しかもその「お講」は自分の店で行います。出入り業者は何時の時代でも弱い立場です。私もかつてそう言う「お講」に入っていた事がありました。「お講」そのものは一応経費で出ますが、付き合いでの二次会費は当然自腹です。クラブ・キャバレーよく通いました。(痛かったなー)

 地元の人は当たり前の事のように思っていますが、一口に愛媛県と言っても県民性は、地域によってかなり異なっています。愛媛県は大きく分けて、東予、中予、南予の三つに別れます。その要因に地理的、歴史的背景がありますが、文化的、経済的な交流の違いもあるのではないかとおもいます。

 余談になりますが、宇和島の人は昔は、九州の別府に遊びに行く方が松山に行くよりも盛んでした。昔は大阪に直行の船便がありました。別府航路も活気がありましたが、今は別府航路も無くなりました。

 いくら3本も橋がかかっても四国は田舎です。そのまた田舎が南予でしょう。別に卑下している訳ではありませんが田舎だからこそ、今、それを大切にしたいと思っています。

 同じ愛媛県でも三つに別れる県民性の違いを、笑い話で聞いたことがあります。例えば100万円が思いがけずに手に入ったとします。東予の人は、それを元手に商売をします。中予の人は貯金をします。南予の人は飲んでしまいます。これは実に妙を得た例えだと思いました。ただ、南予でも海岸と山ではかなりタイプが違いますが。

いずれにしてもお講が盛んな所です、宇和島は。(別に悪口を言ってるのではありません。誤解なきように。)

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