※ご注意です※
以下はja/jeの妄想小説です。
意味のわからない方、興味のない方は、
ご覧にならないようにお願い申し上げます。

※R-18要素を含みます※

【 恋に落ちて 】
【3】












 それから、しばらくの間、彼とは連絡をとらなかった。

 撮影が詰まっていて忙しかった事もあるし、きちんと顔を見て話したいということもあった。

 そうして6月のイベントに僕は一人で出席して。

 ネット上で密かに噂になっていたらしい、彼女との婚約破棄について僕は認める発言をした。

 彼女とは長い話し合いの後、友達同士に戻ろうと言う結論に達していた。

 もっと僕が年上だったらとか、もう少し時間を掛ければとか、いろいろなifはあったけれど、結局ifはifでしかない。

 長く僕にシアワセをくれた彼女に、同じシアワセをあげられたらと心から思っていたけれど、うまくはいかなかった。

 そうして、僕は買ったばかりの広い家に、2匹の犬と共に一人ぼっちで暮らす事になった。

 寂しさに売ることも考えたけれど、犬達も慣れているし、カナダでの撮影現場に通うのに環境は最適だ。


 多分、僕が一人になったことは、彼の耳にもすぐに届くだろう。

 彼にも彼女がいるけれど、多分それは僕が彼女を連れてイベントにでる時の釣り合いを考えてのことだというのはなんとなく見ていてわかっていた。

 人見知りをするジェンセンには、大人しい彼女はピッタリ合っているようにも見えたけれど、でも。

 僕以上に、彼に合う人間なんていやしない。

 多分、彼もそう気付いている。

 同性で同業者だということに無意識にブレーキを掛けて惹かれる気持ちにそれ以上踏み込まないようにしていた僕を、彼は精一杯の言葉で告白して責めた。

お前は、俺が好きなんだろう?と。

その言葉は、僕の不誠実な曖昧さを突き刺した。
そして、ブレーキを外した貨車のように、坂道を転がり落ちるように僕の気持ちは彼へと向かっていった。


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 シーズンWの放送が確定して、バンクーバーの撮影所で久し振りに会えた時。

 彼は一瞬困ったような気まずい顔をした。

 それが悲しくて、すぐに僕は駆け寄って、甘えるようにジェンセンに久し振り!と懐いた。

 そのまま、自分のトレーラーに連れ込んで、打ち合わせまでのわずかな間、いつものように口付ける。

 彼に触れられる嬉しさで、震えそうな僕に、彼は気付いているのだろうか。

「会いたかった…」

 囁いて口付けると、やっと身体の力を抜いて、彼の手が僕の後頭部にそっと添えられる。

 「……俺も…」

 会いたかった、と小さく囁く声は、何よりも今、僕が聞きたかったものだった。

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 そうして僕たちはそれまでのように―それまでよりもより密接な繋がりを持ちながらも最後の一線だけは忙しさと躊躇いに越えられず、―からかいあい、まわりがあきれるくらいにじゃれあいながらも撮影に全力で励む日々に戻っていた。

 そんな頃、ジェンセンが一緒に家をシェアしている友人がアパートを売ってLAに帰るため、家を探しているというのは、しばらく前から耳に入っていた。

 だが、眠る時間さえ満足に取れないことがあるくらいのTVドラマの新しいシーズンの撮影に入った俳優に、家を探している暇などある筈もない。

 来週からトレーラーに泊まるとか言ってる、などという話が耳に入ってくると、いい加減我慢できなくなってイライラした気分のまま、僕はジェンセンに言った。

「ジェンセン、家探してるなら、僕の家に来れば?」

いや、とかそんな、とかごにょごにょ言ってる彼をほっといて僕は続ける。口を開いた時からもう彼をうちに来させるということは決めていた。

 ずーっと自分のところへ来いと言いたかったのだけれど、ジェンセンが僕に何も言わないので、いえなかったのだ。

 だが、彼をトレーラーなどで生活させてみろ。

 ジェンセンはこの美貌のせいか性格のせいか、女性のファンも勿論多いが、その手のオトコ達に異様に人気がある。

 現場でもシャイで誠実な彼はスタッフの人気者だ。あわよくば、と手を出そうとする者がいても不思議ではない。

「知ってのとおり僕の家は部屋があまりまくってるし、バスもトイレも二個以上あるから何の問題もないよ。
僕は二階を使ってるから、ジェンは一階を使えばいい。現場に通勤するのだって一緒に通えば片方は運転せずにすむし、いいことだらけだよ」

 朝だって起こしてあげるから、ね?と矢継ぎ早に言ってみてもジェンセンは困ったようにしてでも、と言葉を濁している。

「…僕と一緒に、住みたくないの?」

駄目押しに耳元で囁く。

そんなこと、ないけど、と言うジェンセンの言質を取って。

「じゃあ、決まりだね!次の開き時間に、トラック一台借りていこ!」

善は急げだよね!と言って、丸め込むとマネージャーにもその旨を伝えて
ジェンセンはうちに来るから、と引越しを決定項にしてしまう。

ジェンセンの意志に任せていたら、いつまでたっても進まない。

一緒に住もうというのは、僕なりの―プロポーズのつもりなんだけど。

うちに連れて帰ったら、もう他の家へ行かせる気なんて毛頭無いのだけど。

そんな僕の気持ちを分かっているのかいないのか。

ジェンセンはてきぱきと準備を進める僕を見て、
ありがとう、と小さく呟くと、照れたような笑顔でくしゃりと笑ってくれた。












【4 /jenへ】08.11.03
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妄想サクレツですみません…!!!

とりあえずじぇんさんの涙で婚約解消→同居の流れは自分的に外せない要素ということで!(獏

ぶらうざもどるでおねがいしますー