※ご注意です※
以下はSPNのS×Dのパロディ小説です。
意味のわからない方、興味のない方は、
ご覧にならないようにお願い申し上げます。

※R-18要素を含みます※














【 I don't feel like it! 】














「…ミー、なあ、サミィ……」

重い。何だこれは。

ゆさゆさと揺さぶられながら、サムはずっしりとした感覚から逃れるように、うーんと寝返りをうった。

なに…と呟きながらぼんやり目を開ければ、薄闇の中でモーテルのベッドに寝ている自分の上に、圧し掛かって耳元に顔をくっつけるようにして囁いているのはディーンだった。

「お前、ひどくねえか…俺が何したって言うんだよ」

 焦れたように言うディーンの息は既に少し荒い。

 それに気付かないような素振りで、不機嫌を装ってサムは口を開く。

「なに……僕、眠いんだけど」

 うるさそうに横を向き、布団を被って乗っかっているディーンから逃れる意思表示をする。

 すると、慌てたようにディーンは、おい、寝るなよ、とまたゆさゆさとサムの身体をゆさぶる。

 それこそが、サムが待ち望んでいたことだった。

「もう、何だよ!?」

 怒ったフリをして布団から顔を出し、ディーンを睨む。

 すると、それを待っていたかのように、ディーンは首を伸ばしてサムの頬に口付けた。

「サム、…もう一回しろよ」

 チュッ、チュ、と何度も頬に首筋に、誘うように口付けられ、ディーンにしては相当珍しいことに、甘く強請る言葉を吐かれてサムは勝った、と内心で拳を握り締めた。

 だが、そんなココロのうちは隠し、なに言ってるんだよ…とまた眠そうな素振りで頭をどすっと枕に預け直す。

「さっきしたばっかりだろ」

「ちゃんとしてないじゃねえか!嫌がらせかよ」

 俺を苛めて楽しいのかよ、と僅かに苦しさを滲ませて言うディーンに、あぁものすごく愉しいよ、とサムは心の中で応えた。





 夕飯を終えてダイナーからモーテルへ戻った後、ソファに身体を預けてビールを飲んでいるディーンの、ビール瓶に吸い付くふっくらしたくちびるを見て唐突に欲情したサムは、ねえディーン、と誘うようにして後ろから耳元に口付けた。

 すると、リモコンでTVのチャンネルを変えていたディーンは、素っ気無く

「今そういう気分じゃない」

と言って、あっさりとサムを振り払ったのだった。

―そう言う気分じゃないって。

 呆然とサムはフットボールの試合に見入り始めた兄の形の良い後頭部を眺める。



 自分がシたい時には、有無を言わさずサムに乗っかるくせに。
 
 もう一回したくなれば、サムの都合などお構いなしに濡れた狭間を開いて誘うくせに。



 今そう言う気分じゃないからって、虫を払うみたいにしなくたって。

 サムは腹の底からふつふつと怒りが湧いてくるのを感じていた。



 ―絶対後悔させてやる。


 サム、お願いって強請らせてやる。

 相手は弟だと思って、甘く見ているディーンに一泡吹かしてやる。

 サムは、振り返りもせずにフットボールの試合に熱中している兄の呑気な後姿に、固く誓ったのだった。



















【2へ】
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あっというまに終わる予定です(笑)タブン( ̄◇ ̄;


ぶらうざもどるでおねがいしますー