トミー・ライリー ディスコグラフィー  
つぐまるのハモニカ横丁へもどる



2000年に81歳で亡くなったイギリスのトミー・ライリーが、
20世紀を代表するクラシックのクロマチックハーモニカ奏者であり、
また優れた作曲家であることに異論を唱える人は誰一人としていないと思います。

そしてクロマチックハーモニカ界に与えた影響とその功績は多大なものがあります。
人間的にも素晴らしい方であったと聞いています。ご高齢であったとはいえ残念でありました。
世話人などはもう直に演奏を聴く機会など持つことはできません。
世話人の師である崎元先生もトミー・ライリーの弟子でありました。

ところが世話人の知る限り、日本ではトミー・ライリーのCDなどが発売されていない。
(ずっと前に日本ポリドールからLPはでたらしいが・・)

もっと、もっと聴いてもらいたいのに残念だ・・・

もともと納得のいく演奏でなければあまり録音されなかった方のようなので、
海外でもそんなには発売されていないようだ。映画音楽の仕事等も多数されているから、
クラシック以外の素晴らしい作品も本当は見つかると思うのだが、
今回は日本での入手が可能な輸入版を中心に、一応世話人が聴いたもののみ紹介してみたい。




●SERENADE 録音 1986年
フォーレやドビッシーの小作品、ヘンデルやメンデルスゾーンといった大御所の作品から
アイリッシュトラディショナル、ムーディーの現代曲までゆったりとした選曲で室内楽を
バックに楽しめる。そして最後の締めくくりはビートルズだ。
TWO BEATLES GIRLSというミッシェルとエリナ・リグビーのコンビネーションです。
でもこのCDの目玉はライリーのオリジナルであるタイトル曲の「セレナーデ」でしょう。
もうハーモニカの永遠の名曲といってもいい。





共演:
THE ACADEMY
OF ST.MARTIN-IN-
THE-FIELDS
Camber Ensemble
〜曲目〜
[1] Bulgarian Wedding Dance No.2 :J.Moody
[2] Pavane Op.50 :Faure
[3] Romance :Faure
[4] Norwegian Dance Op.35 No.2 :Grieg
[5] Adagietto :G.Martin
[6] Aviator :D.Reilly
[7] Serenade :T.Reilly
[8] SONATA :Handel
[9] Au Bord De L’eau Op.8 No.1 :Faure
[10] Bruyeres :Debussy
[11] On Wings of Song Op.34 No.2 :Mendelssohn
[12] My Lagen Love :Irish trad
[13] Two Beatle Girls (Eleanor&Michelle) 
   :Lennon&McCartney

CHAN8486 

1986年 発売


●SERENADE No.2 録音 1980〜1989年
ドビッシーの「金色の髪の乙女」、バッハの「アベ・マリア」、「シチリアーノ」、
「タイスの瞑想曲」等とおなじみのクラシックの名曲がいっぱいな中に
「エストレリータ」やディアハンターの映画にも使われた「カバティーナ」等のポップス系、
ハーモニカの名曲、ライリー自身の作曲である「バルセンティーノ」等と充実した選曲のCDです。
全曲、ハープとのデュオになります。一番心にしみるのはFisherの「エレジー」ですね。
エレジー系はハーモニカに本当に良く合う!楽譜が欲しい。吹いてみたい・・・





共演:
Harp:
Skaila Kanga
〜曲目〜
[1] Spanish Dance No.2 :M.Moszkowski
[2] Sicillano from Flute Sonata No.2 :J.S.Bach
[3] Ballet Music from ’Faust’ :C.Counod
[4] Aria frome ’Bachianas Brasileiras’ No.5 
   :H.V.Lobos
[5] La Fille au Cheveux de Lin :C.Debussy
[6] Allegro :Fiocco
[7] Gymnopedie No.1 :E.Satie
[8] Gavotte en Rondeau from Partita NO.3 :J.S.Bach
[9] The Fog is Lifting :C.Nielsen
[10] Pizzicat from ’Sylvia’ :L.Debussy
[11] Meditation de Thais :J.Massenet
[12] Merrily−GoーRound :S.Kanga
[13] Estrellita :M.Ponce
[14] Eastern Motif :S.Kanga
[15] Gabotte from ’Mignon’ :A.Thomas
[16] Ave Maria :J.S.Bach
[17] Elegy :H.Fisher
[18] Sleepy Shores :J.Pearson
[19] Song in the Night :C.Salzedo
[20] Canzonetta :S.Kanga
[21] Valsentino :T.Reilly
[22] Cavatina :S.Myers

CHAN6568 

1989 発売


●TOMMY REILLY and SKAILA KANGA play British Folk〜Songs 録音 1987年
タイトル通りイギリスの民謡集です。「ロンドンデリーエアー」や「スカボローフェアー」等の
おなじみのものからケルト風のものまであります。
基本的にハープのスカイラ・カンガとのデュオですが、ハーモニカ、ハープそれぞれのソロもあります。
ハープもコンサートハープ(普通のハープ)と
ケルテイックハープ(ペダルの無いちょっと小ぶりなハープ)を弾き分けたりしています。
ケルテイックハープの優しく軽い音色はオルゴールを連想させ、
ライリーのハーモニカの優しい音色とからみあって、雰囲気がとてもいいです。





共演:
Harp:
Skaila Kanga
〜曲目〜
[1] SKYE BOAT SONG
[2] EARLY ONE MORNING
[3] BLOW THE WIND SOUTHERLY
[4] SCARBORO’FAIR
[5] LONDONDERRY AIR
[6] TROTTING TO THE FAIR
[7] DRINK TO ME ONLY
[8] KATHLEEN MAVOUREEN
[9] MORNING HAS BROKEN
[10] THE LARK IN THE CLEAR AIR
[11] CHERRY PIPE
[12] ASH GROVE
[13] DAVID OF THE WHITE ROCK
[14] THE KEEL ROW
[15] YE BANKS AND BREAES
[16] ENDEARING YOUNG CHERMS
[17] DASHING AWAY WITH THE SMOOTHING IRON
18] MY LOVE IS LIKE A RED、RED ROSE
[19] SHE MOVED THRO’THE FAIR
[20] THE RISING OF THE LARK
CHAN8559 

1987 発売



●TOMMY REILLY plays Harmonica Concertos 録音 1968、1981年
ハーモニカコンチェルト3曲とオーケストラをバックの作品2曲のCDです。
もともとハーモニカコンチェルトは数が少ないから、3曲もあると本当に
盛りだくさんという感じでうれしい。
ヴィラ・ロボスのものが一番有名だけど、ライリーが1951年に初演した
ミハエル・スピバコフスキーのコンチェルトは、とてもスケール感のある素晴らしい曲です。
ハーモニカコンチェルトというとハーモニカに合わせて小じんまりとまとまっているような
先入観があるかもしれませんが、マルコム・アーノルドのコンチェルトの第二楽章などは、
いきなり重金管がドバァーっと出てきて大迫力です。
その後のハーモニカはどうなるんだろうと思わず心配になってきますが、ライリーのハーモニカは
ものともせずに綺麗につないでいきます。
コンチェルト以外でもロバート・ファーノンの「プレリュードとダンス」は
本当に哀愁おびてハーモニカの音色にピッタリの曲です。
ムーディーの「トレド」も聴き応えがあります。このスパニッシュ風の名曲はピアノとのデュオで
聴く機会は持てるけど、オーケストラをバックというはなかなか無いと思います。
当初ライリーのために書かれたこの曲を、ムーディーはライリー以外では演奏を許可しなかったという。




共演:
BASEL RADIO 
SYMPHONY 
ORCHESTRA 他
〜曲目〜
[1] MICHAEL SPIVAKOVSKY 
  Concerto for Harmonica and Orchestra
[2] MALCOLM ARNOLD 
  Concerto for Harmonica and Orchestra Op.46
[3] HEITOR VILLAーLOBOS 
  Concerto for Harmonica and Orchestra
[4] JAMES MOODY 
  Toledo、Spanish Fantasy 
  for Harmonica and Orchestra
[5] ROBERT FARNON 
  Prelude and Dance for Harmonica and Orchestra

CHAN9248

1993発売


●RALPH VAUGHAN WILLIAMS:ROMANCE 録音 1976年
ハーモニカの現代曲の作品集といった趣のCDです。
現代曲というと慣れない人は抵抗があるかもしれないけれど、
どの曲もメロディラインが綺麗で優しい曲です。
そしてハーモニカの持ち味がどれも良く生かされています。
こういったところがハーモニカのオリジナル曲の良さでしょう。
ジェイコブの「ロシアの踊り」は、とてもエキサイティングな曲で、
コンテストでもよく演奏されています。ハーモニカをやっている人なら一度は吹いてみたい・・・。




共演:
THE ACADEMY
OF ST.MARTIN-IN-
THE-FIELDS
〜曲目〜
[1]RALPH VAUGHAN WILLIAMS:ROMANCE  
[2]VILEM TAUSKY:CONCERTINO
TAllegro moderato
UNocturne
VScherzo
[3]JAMES MOODY:LITTLE SUITE
TBagatelle
UScherzino
VCabtilane
WBadinerie
[4]GORDON JACOB:FIVE PIECES
TCaprice
UCradle Song
VCountry Danse
WThrenody
XRussiann Danse

CHAN8617

1988年 発売



●インプレッションズ(印象物語) アンドレ・ギャニオン
アンドレ・ギャニオンといえば癒し系のピアノではジョージ・ウィンストンなどと並ぶ大御所だ。
このCDは明らかにトミー・ライリーの番外編というものだけれど、
実はこのCDの中のこの曲を一番紹介したかった。
「さよならの訪れ」という曲で、ココロがネガティヴな時に聴くと涙がでちゃうよ・・。
ハーモニカを始めるずっと前にこの曲を聴いたとき、これがいったい何の楽器の音かもわからなかった。
でもあまりに心にしみるのでずっと愛聴していた。
ハーモニカを始めたずっとあとに、これがトミー・ライリーのハーモニカであることに
気づいた世話人の感動は相当なものでした・・・・。
アンドレ・ギャニオンとトミー・ライリーとの接点が全くわからなかったのだけれど、
お二人ともカナダ生まれだったんですね。このCDとは関係ないかもしれないけれど・・・



〜曲目〜
[1] めぐり逢い
[2] 雨ふりのあとで
[3] 麗しのアマンダ
[4] 印象物語
[5] さよならの訪れ(この曲のみトミー・ライリーの演奏がある)
[6] 風によせて
[7] 過ぎゆく面影
[8] 黄昏に
[9] 夢のあと
VICP-61612
発売: 1983
再発売日: 2001/11/21
価格: 2835円(税込)

その他

Thaks for the Memory 1988年 England Chandos CHAN8645

参考資料:HARMONICA REVIEW 2001 SPRING Vol.38