東京湾海堡めぐり2時間コース 

つぐまるの廃墟アワーにもどる


いざ横須賀へ

ここのところ不参加ばっかりで、ご無沙汰だった東京湾海堡ファンクラブの企画が7月にあった。
またぁ〜この暑いときにぃ!と思ったが、今回、第2海堡上陸というのが目玉の企画だったので、
万難を排して参加することにした。
というのもこの2005年6月で、この第2海堡は民間の上陸は完全禁止になってしまったのだ。
(崩壊の危険があるということだが、海上保安庁のりっぱな消防施設が建っている。)
世話人は3年程前に一度釣り人に混じって上陸した。だけど今後はもう上陸のチャンスがない。
そんなわけで、またまた朝一番の早起きで船の出る横須賀に向かった。
2005年7月23日のことであります。

船は国土交通省関東整備局東京湾口航路事務所というところから出る。

東京湾口航路事務所は座礁事故がおこった崩れかけの第3海堡撤去事業を管轄している。

あいにくの小雨まじりの天候だ。イヤな予感がする。ちょっとでも天候が悪いと出航中止になるのだ。
以前もそんなことがあった。幸いにも今回、船は出たのだが、上陸の方は中止になった。
これは天候のせいではない。海上保安庁からのNGだ。最終的に折り合いがつかなかったらしい。
きっと上陸させて何か事故でもおこされたら、かなわんと思ったのだろう。
立場はわからんでもないけど、ちょっとぐらい見せてくれたっていいのにと思う。

国土交通省はそれに比べて協力的だ。副所長自ら船に乗り込んで説明にあたってくれる。
第2海堡上陸が出来ない代わりに猿島を経て、撤去作業中の第3海堡現場、第2海堡、
第1海堡及び千葉の富津岬から観音崎を廻って横須賀に戻ってくるというのが今回のコースだ。
2時間あまりの乗船となる。

    

もちろん安全は最優先だ。ヘルメットにライフジャケット装備でなんかウレシイ!
今までの世話人単独行動がいかに無防備だったか身にしみる・・・。
だけど船の方はキャンバス地のテントがついた大きめのモーターボートという感じだ。
結構小回り利いてブリブリ飛ばしていく。
走行中は、船の何処か出っ張ったところにしがみ付いていないと振り落とされそうだ。
ライフジャケットの性能を試す良い機会かもしれないが、今日のところは避けたい。




 まずは猿島へ・・・





国土画像情報(カラー空中写真)
 国土交通省1983




猿島はすっかり観光地化した。
あの島の中央部の地下要塞も闇に葬られるのだろう。
いつの間にかでっかいレストハウスみたいなのが
建っているのが見えた。

海水浴客がパラパラいるようだ。


島の北西部の岸に軍の隠し波止場が
あるのはわかっていたが、
通常の船はここを通らないので

見ることが出来なかった。

だいたいこの赤丸の位置だ。

 B 第3海堡撤去現場へ・・・





国土画像情報(カラー空中写真)
 国土交通省1983



第3海堡撤去現場のサルベージ船、
海上まで出ていた部分はもう撤去されてしまい、
ただの海原という感じだ。上空からも識別不可能だ。

撤去前に行けなかったのが悔いに残る。




監視船だ・・・。

ブイで囲った撤去中の危険海域に
黙って入るとすっ飛んでくるそうだ。



国土画像情報(カラー空中写真)
 国土交通省1988

A 第2海堡へ向かう・・・






北東より全体を見る。さすがにひと気がない。海鳥がワンサカいる。もう海上保安庁の施設の島という感じだ。



海上から見ても3年前に比べて崩壊が進んでいるようだ。



うぅ〜上陸して、潜入したかった!!

@ 第1海堡、富津岬へ・・・ 国土画像情報(カラー空中写真)
 国土交通省1974




第1海堡は崩壊の危険性プラス不発弾の存在の可能性もあるらしく、ずっと前から立ち入り禁止区域だ。
もう人工島のようには見えない。自然の島のように見える。内部の要塞施設も他に比べて保存が良いようだ。




3つの海堡の中で一番水深が浅いため、
島の周囲の防波壁の損傷も少ないようだ。





富津岬まで砂州が続いているのが、
ぼんやり見える。

 三浦半島を眺める・・・




観音崎、この岬のなかにも東京湾要塞を構成する数多くの砲台跡が残されている。

 横須賀へ戻る・・・




タンカーの間を・・・



ギリギリで
すり抜ける


東京湾の中の浦賀水道あたりは、大小さまざまな船が行ったり来たりで、
イモの子洗うような状態だ。
小さな船はともかく、大型タンカーには前方に先導する水先案内船がいて、
このタンカーと水先案内船の間を横切ってはいけないシキタリのようだ。
だからタンカーが何隻も数珠繋ぎでいると何時までたっても横切れないという状況に陥る。

そんな時は、タンカーの最後尾に狙いを定めて、
次のタンカーの水先案内船の前をすり抜けていくというワザにでないと戻ってこられない。
今回みたいに小回り利く船でないとムリなようだ


そんなこんなでアッというまの2時間だったけど結構シビレた。

   東京湾口航路事務所に到着!!