エビのかたまり!カニのかたまり!

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  今回のお題「イカのクチ」

イカのクチは不思議だ!

あなたはイカを食べるとするとしたらどの部分を食べるのが好きですか?
いきなりこんな質問する人もいないと思いますが、足がいいとか胴体の輪切りがいいとか
(イカリング派か?)、それども胴体の中身の部分か?はたまたイカスミだけがいいのだ!
という人もいるかもしれない。

世話人は断然クチの部分であります。

世話人は幼少の頃より食卓にイカの煮付けなんかがでると必ずクチの部分を食べさせろと
せがんだ。記憶をたどれば世話人のイカのクチ嗜好歴は40年にわたる。
そもそもイカのクチってよくわかんないという人がいるかもしれないのでちょっと説明。
それは10本の足の付け根のところにあって、大きさはそのイカ本体の大きさにも比例する
わけだけど、だいたいひとさし指のさきっちょぐらいかな?タマゴのような形でそこだけ
ポロッと取れてくる。そしてその中に一対のクチバシのような歯がついている。
その歯のことを俗にトンビとカラスというように呼んでいるが、それぞれ鳥のトンビとカラス
に似ているからそう呼んでいるらしい。カラスのほうはなんとなくわからないことも
ないが、トンビのほうは本当にこんなんかいなぁーという気はする。
(トンビを目の前に置いてみたことないのでよくわからないけど・ ・ )

まぁーとにかくトンビとカラスと呼ばれているわけだ。


左:トンビ 右:カラス

いちばん上の写真のイカのクチの大きさというのはウズラとニワトリの卵の
中間ぐらいのけっこう大きなものだ。近所にある世話人御用達の魚屋さん‘魚鶴’
で購入した。この魚鶴はなかなかスゴイ魚屋さんで、見たことないもの
(もちろん食べたことないもの)もずいぶん売っている。
全国の魚屋さんのなかでも結構変化球を投げてくる方だ。
そして値段も安い。こないだも‘うなぎ’入りメンチカツ???が1コ60円であった。
もちろん買って食べた。いままで食べたことのない味だったがおいしかった。

話をもどそう。

その魚鶴で世話人は「イカのクチが欲しい」と言った。店先にはなかったのでダメもとで
口ばしったのだが、「あるよぉー」という声と同時に皿に大きいのが20コほど盛られて
奥から出てきた。「これで足りるか?」と聞く、もう十分を通りこしている。
こんな風にパッパッと顧客ニーズに答えてくるとは恐ろしい!
イカのクチそれ自体は茹でたものを酢でしめているだけで特別な加工をしているわけでは
ないが、なぜだかとってもオイシイのだ。だけどこれはゴハンのおかずにならない。
お酒のおつまみとしてもどっか強烈なところがある。
結局、イカのクチだけをもくもくと食べることになるんだけど
多分それは異様な光景に見えるに違いない。

世話人の推奨するイカのクチの食べ方はこうだ!
例のトンビとカラスを口から丁寧に取りはずす。これが口として機能していたのかと思うほど
簡単に取れるのだが、これをあまりカケたりキズつけたりしないようになるべく原形のまま
取りはずすのが醍醐味である。そしてそれを目の前に並べて眺めつつ、イカのクチを
ゆっくりと噛みしめながら食べるのである。決して次から次へと口に運ぶものではない。
しかし、どうしてイカのクチというのはポロンと簡単にとれるのだろう?
イカにとっても生きていてどこにそんな必要性があるのだろう?

本当に不思議だぁー!