廃墟風腕時計を作った 
つぐまるの廃墟アワーにもどる


はじめに

廃墟風腕時計を作りたいと思った。
これだけでは、何のことかサッパリわからないと思う。以下、説明を加えたい。
(・・・が、説明になるかどうか自信がない)

どうもここのところ、廃墟研究に力がはいっていない。
世話人は、周知のとおり、廃墟が好きなんだけれど、昨今の廃墟ブームで、廃墟がいたずらに脚光を浴び、
その結果、野放し状態であった廃墟が、やたら管理されて探索しずらくなっているのは、誠に遺憾である。
その上、世話人のフットワーク自体が悪くなってきているのも否めない。
廃墟研究は、フィールドワークがキモなのだ。デスクワークではダメなのだ。

そこで、フィールドワークなしで廃墟と身近に接する方法はないかと考えた。
自分の住まいを廃墟にしてしまうのが、一番だが・・・実行すればどんな問題が発生するか、
世話人だって簡単に予想できる。キケンすぎる・・・。そこでイロイロ考えた。

そうだ!腕時計はいつも身につけている。コレを廃墟みたいにしちゃおう!
そんなワケで廃墟風腕時計を作ることにしたのだ。

世話人は、腕時計なんか作ったことがなかったから、早速、日本手作り腕時計協会(JHA)に行き、
半日手作り腕時計制作体験講座を受けてきた。
体験講座だけで一人立ちしようという・・なんという考えの甘さ!その成果やいかに!!!





 いきなりでアレだが・・・・

コレが・・まぁ、ソレだ。


ひとつ制作過程を見てみよう!



まず、真鍮の板や棒をハサミで切ったり、
金ノコで切ったりする。
なかなかうまく切れないので手こずってしまう。



今回は、いわゆるロウ付けという作業もある。ガスバーナーを使い
1300℃ぐらいで金属を溶かしたりするので、作業はユルクない。

*つぐまる達は、厳重に隔離しておかなければならない。
彼らはどんなモノにも興味を示す。
特に世話人が熱中しているものに対しては、
異常なくらい興味を示す。


ロウ付は結構神経使う。勢い余ってバーナーの炎で
穴を開けたりしてしまう。
作業が終わる頃は、真っ黒になっているので、
金属磨き液につける。キンキラしているが、
これをまた、最後にバーナーで炙って
廃墟っぽくするのだ。




やっとこさっとこ・・・
フレーム部分が完成した。
だいたいイメージ図に
近いものになった。
(ホントか?)




中のムーブメントまでは、
世話人も面倒見切れない。
セイコーのレッキとしたクォーツだ。
そのまま使用する。
世話人のアタマが狂っても、
クォーツは狂わないぞ。


皮をベルト用にカットする。
このあたりは、お気楽作業だ。
廃墟っぽく、リキテックス(アクリル絵の具)の
アンティークゴールドなんかで色を塗り、
サンドペーパーでケバだたせる。



文字板は真鍮のキンキラ感は避けたい
ので(廃墟だから・・・)、
鉄板を切り取り、
発錆剤(塩化アンモニウム)を
塗って赤サビを出すことにする。


おぅ!よぅ錆びたでぇ〜

錆びすぎたので使わなかった・・
ココに一番チカラを注いだのに・・




腕にはめてみる・・・・
うわぁ〜なんか恥ずかしぃ〜、外、歩けなぃ〜


勢い余って・・・ボサノバ風腕時計も作ったぞ!。


コレがボサノバ風腕時計というものだ



ホントは廃墟風腕時計Uをつくるべきだったが・・季節柄、何故かこうなった。
どこがボサノバ風腕時計かというと、文字盤面がキラキラした箱庭みたいな海になっいて、
その上に小さな錨やパラソルやギター、米粒ぐらいの淡水パールなんかもくっつけて、
あぁ〜なんとなく夏っぽいなぁ〜!爽やかやなぁ〜!
ボサノバやなぁ〜ということです。???

  

そして、時計の側面にBossa Novaって書いてある。
これが決定打であります。だから・・・ボサノバ風腕時計!なんてわかりやすい説明だ!

 
 



真鍮の本体と皮のベルトは、リキテックスで赤、青、白と塗り重ね、
後で下地の色を擦りだして色合いに厚みを出した。

しぶいっ!!ヤシの木も書いてみたぜ!


とりあえず、なんの脈絡もない2種類の腕時計を作ってみた。