ニッポンの廃墟本 の 紹介 (その5)
つぐまるの廃墟アワーにもどる
ニッポンの廃墟本(その5) 2006.12 2002年からニッポンの廃墟本を紹介してきたが、その間に興った廃墟ブームもとうとう過ぎ去って |
一般書籍・写真集編
表紙 内容とコメント ・
帝国の城塞 著:東山 幸弘/撮影 発行:出版芸術社 2006年4月 |
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記憶の「軍艦島」 著:綾井 健 発行:リーブル出版 2006年9月 長崎半島沖に浮かぶ炭鉱の島「軍艦島」の写真集は、ここのところ世界遺産への動きの中で |
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1972 青春 軍艦島 著:大橋 弘 発行:新宿書房 2006年6月 よる当時の生活の様子を文章でまとめた写真集だ。 島の大部分が、この時期には既に廃墟化していたことが窺える資料だ。 当時の風景はもとより、人々の写真の見るととても30年あまりとは思えず、なにか戦後まもなく ぐらいの風景を連想させる。それほどこの島の生活が過酷だったということか・・。 |
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軍艦島の遺産 風化する近代日本の象徴 著:後藤惠之輔・坂本道徳 |
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戦争廃墟 著:石本 馨 発行:ミリオン出版 2006年9月 戦跡系の写真集ではめずらしくカラー版だ。また、芸術的なたくらみ無く写している。 |
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写真と地図で読む!知られざる軍都東京 (ムック) 発行:洋泉社 2006年3月 |
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日本の戦争遺跡 編著:戦争遺跡保存全国ネットワーク 発行:平凡社2004年9月 |
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めくるたび 著:丸田祥三 発行:小学館 2006年7月 廃線などを中心とした写真集『棄景』シリーズで評価の高い丸田祥三氏の最新写真集だ。 いつもはモノクロのコントラストのきつい写真で、冷たい感じが多いのだが、 今回は文章も織り交ぜ、モチーフは廃車、レンガの廃墟、枯野の中の機関車、 廃墟の中を佇ずむ少女等と物語的な短篇写真集という風になっている。 カラーなのだけれど、白黒以外の単色モノクロという感じで温かみがあるが、 この方の作品はいつも黄泉の国というのを連想させる。 |
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戦争の記憶を武蔵野にたずねて―武蔵野地域の戦争遺跡ガイド― 本書は武蔵野市・三鷹市・西東京市限定の戦争遺跡のガイドブックだ。 |
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東京湾第三海堡建設史 国土交通省関東地方整備局 東京湾口航路事務所監修 2005年 本書を廃墟本なんて扱いをすると叱られてしまう。 れっきとした技術史である。それも布貼大型本である。百科事典級だ。 現在、第三海堡の撤去事業の中心となっている、横須賀の東京湾口航路事務所の監修だ。 関東大震災で壊滅的被害を受けて、大戦をむかえることなく使用不能に なったためか、東京湾の三つの海堡の中でも比較的、資料が残されている第三海堡 を中心にまとめられた。見ごたえ、読み応えたっぷりだ。 世話人は東京湾海堡ファンクラブの会員になっているぐらいこの方面への関心が強いため、 本書の刊行は待ちに待ったという感があるが、一般の人はまず興味ないと思う。 |