9月のボサノバ「フライ・ミー・ツー・ザ・ムーン」

とりあえずこの曲を世話人演奏のお風呂場録音ボサノバハーモニカで聞いてみよう!

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やっぱり9月はお月見の月だからどうしても月にちなんだボサノバということになる。
そうするとこれはもう「フライ・ミー・ツー・ザ・ムーン」しかない。

この曲はバート・ハワードという人が1954年につくったポピュラーソングだ。
でも60年代にボサノバ風にアレンジされてヒットしてからはボサノバ曲
としても認知されて、その後多くのアーティストがカバーしている。
有名なボサノバ、ジャズ歌手が唄っているのはもちろん
最近は宇多田ヒカルも唄っている。

また映画音楽(スペース・カーボーイ)やゲームソフト(エヴァンゲリオン)の曲
なんかにも使われている本当に汎用性の高い曲だ。

 代表的な演奏のご紹介 (13バージョン)

世話人の演奏に不安をおぼえた方は参考にしてくださいね!

 アストラッド・ジルベルト版
このアストラッド・ジルベルト版を聞きなれた人は結構多いと思う。この曲に限らず
アストラッド・ジルベルトの場合は、どの曲をやっても無難なボサノバに仕上がる。
本当にボサノバを心得ているという感じだ。元祖みたいなものだから当たり前か・・

 宇多田ヒカル版
宇多田ヒカルがフライ・ミー・ツー・ザ・ムーンを唄うとは思わなかった。
やはりこの曲自体どんな歌手でも受け入れるふところがあるのだろう。
もちろん宇多田ヒカルはこの曲をボサノバとしては全く意識していないで見事に
歌い上げているが、それはそれでとってもイイ出来だから文句の付けようはない。
ボサノバとは関係なくこの曲が広まるのはとってもイイ事だ。宇多田ヒカル版は
ヴァース(前置き)の部分が長いので最初は違う曲かと思った。

 ローリンド・アルメイダ版
アコースティックギターソロのインストルメンタルのフライ・ミー・ツー・ザ・
ムーンだ。ローリンド・アルメイダはジャズからクラシックまでこなせる
万能ギタリストだがボサノバでも常連だ。しかし、ローリンド・アルメイダが
どうこうという訳ではないがさすがにギター一本というのは淋しい感がなきにしも
あらずだ。この曲もボーカル版のほうが良く合う気がするので
インストはやっぱり不利かも?

 アキコ版
この若いジャズシンガーのことはあまりよく知らない。だけどスイング感たっぷりで
ノリがいいのでグッと聴き込んでしまう。そういった訳でこのフライ・ミー・ツー・
ザ・ムーンはもうボサノバではなくてジャズになっちゃっているが、
それはそれで十分納得できる。

 アナ・カラン版
最近のボサノバシンガーがボサノバスタンダードを唄う場合、往々にしてちょっと
ひねりがちだ。なんとかオリジナリティみたいなもんをムリにだそうとして
しまいがちだ。それはそうだろうと思う。1960年代的唄い方ををすれば
それこそナラ・レオンやアストラッド・ジルベルトみたいになってしまう可能性が
あるからだ。だけどこのアナ・カランという人はオーソドックスボサノバの路線を
はずしていない。それでいて何かマネをしているという感じでもないから
とても聴きやすい。

 ソニア版
最近のボサポップだ。もうあまりボサノバを意識していないけど、ヘンにいじくり
回していなくてとってもイイ。スタンダードとして尊重している感じだ。
ソニアのボーカル声はボサノバ的なのでどうやってもボサノバとして通用するのだろう。

 渡辺貞夫版
渡辺貞夫がボサノバに凝っていたというか紹介していた1960代のものだ。
アルトサックスではなくてこの曲ではフルートを吹いているが、
オーソドックスでわかりやすいフライ・ミー・ツー・ザ・ムーンだ。

 オスカー・ピーターソン・トリオ版
ピアノトリオのインストルメンタルのフライ・ミー・ツー・ザ・ムーンだ。
オスカー・ピーターソン・トリオはジャズトリオとしての地位は確立しているが、
その演奏は癒し系の曲の代表としても取り上げられるぐらいだから
もともとボサノバなんかにもむいているのだろう。この演奏も聴いてみると
ナルホドなぁーという感じだ。だけど今ひとつ心にはビビッとこないのだ。
オスカー・ピーターソンはジャズトリオのなかでもちょっと軽めに見られている
せいだろうけど、それを言うのは酷か?
それにしてもこの曲でインスト版はしんどいみたいだ。

  ケイコ・リー版
この曲自体もともとはワルツで軽快なイメージの曲だ。それを4ビートに変えて
バラードで演奏するケースが多いので、癒し系ほんわか曲としてのイメージが
定着している。ケイコ・リー版はどっしりと重い。
かなりメローなフライ・ミー・ツー・ザ・ムーンとなってしまった。
ケイコ・リーの声自体も低くて重いから本当に沈みこんでしまう。
もちろんボサノバとはかけ離れてしまっているが、良し悪しは別として毛色の違った
一品だ。しかし、最初にこのフライ・ミー・ツー・ザ・ムーンを聴き慣れた人は
他のヴァージョンがヘンに軽く聞こえるかもしれない。

 大橋 巨泉版
別にふざけて紹介しているのではない。本当に大橋巨泉がファミリービジネスという
アルバムのなかで歌っているのだ。印象としてはよく頑張っているなぁというのと
もういい加減にしなさいというのと両方だ。

  フランク・シナトラ版
もうポピュラー界の大御所の登場だから、特に語ることはない。
もちろんこれがボサノバだと意識して歌っているわけではない。
もともとフライ・ミー・ツー・ザ・ムーンはボサノバのオリジナルではないので、
これについてもどうこう言えない。

 ヒロ版
元スピードのヒロだ。1930年代風のゆったりアレンジでヴァースも長くとっているが、
テーマに入ってから、なかなかよくスイングしている。
これをちょっと青くさいと取る人もいるかもしれないけど、若々しくてGOOD。

 ヘレン・メリル版
オーケストラをバックにリヴァーブたっぷり効かしたシットリ録音だ。
さすがに古臭い感じは否めないが、、この曲自体、古臭い雰囲気のほうがぴったりくるようだ。
ヘレン・メリルはもちろん、共演のナベサダもいい。


その他大勢の人たちがこの曲をカバーしています。