2月のボサノバ「カーニバルの朝」

とりあえずこの曲を世話人演奏のお風呂場録音ボサノバハーモニカで聞いてみよう!

 

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寒い時期のボサノバ選定に苦労するのは確かだ。だけど2月といえばそれはもう‘カーニバルの朝’で決まりだ。何故か??
それは、リオのカーニバルが毎年2月に開催されるからだ。
1月のボサノバで紹介した「ア・フェリシダージ」という曲と同じくリオのカーニバルが舞台となった黒いオルフェ
(1959年ブラジル&フランス合作)という映画のテーマ曲として有名だ。
だからこの曲も「黒いオルフェ」という邦題につけかえられていることもある。

ジョビンと並ぶボサノバ界の大御所ルイス.ボンファの代表作でもある。そしてボサノバというジャンルを超え、
この曲はスタンダードとしても一級品だ。
映画のなかで主人公のオルフェがこの曲をギター一本で弾き語るシーンも印象的だ。
この曲の歌詞は、希望に満ち満ちた朝がきたとういような明るい未来のある感じで、どちらかといえば映画の結末とは対照的な内容だ。
この曲もまた
多くの人にカバーされているわけだけど、さすがにこの曲をハイテンポでやっている人はいない。
そしてどんな工夫をしても明るい曲にもならない。とても美しい曲だけど、独特の重さをもっている。

 代表的な演奏のご紹介 (16バージョン)
世話人の演奏に不安をおぼえた方は参考にしてくださいね!


 ルイス.ボンファ
元祖の登場である。もちろんギターのインストルメンタルバージョンだ。作曲者だからという気負いもなく淡々とした演奏だ。
良し悪しは別として、名曲は名カバーも多いのでちょっと不利かも・・・

 オリジナルサウンドトラック
1959年の映画のオリジナルサウンドトラックだからもう40年以上も前のものだけれど、これもなかなか油断ができない。
本当に映画の主人公が歌っているのか、別の人が吹き替えているようだけどフランス語だ。
さりげなく淡々という感じがとてもイイ。ギター1本の弾き語り向けの曲ではあると思う。
このオリジナルのバージョンを知らない人は多いと思う。あまりにカバーされつくされているから・・・

 ジェリー・マリガン版
ジャズサックス奏者のジェリー・マリガンだ。サックスの中でもバリトンというテナーよりも一段低いキーを使っているという
その方面の第一人者だ。なぜマリガンがこの曲をカバーしようと思ったのかはわからないけれど、
この曲は、低音域の演奏が効果的なのでバリトンだったらちょうどイイと判断したのではないだろうか?
(たぶんそんなことはないだろうけど・・・)マリガンはこの曲をサラッさわやかに演奏している。
サックスでこの曲は、一歩間違えると夜のハーレムノクターン的音楽になってしまう危険性がある。
さすがにそんな懸念はなかった。この曲が収録されている‘ナイト・ライツ’というマリガンのアルバムは
ジャズの名盤とされている。これについても異論はまったくない。

 アストラッド・ジルベルト
結局これも一番いいなぁ〜と思ってしまうのは、アストラッド・ジルベルトのバージョンだ。
基本的にボサノバから外さないから、この曲もいつものように無難なボサノバに仕上げているの。
それにアストラッド・ジルベルトの場合は、聴きすぎて耳に刷り込まれてしまっているというのもあるのだろう。

 ローリンド・アルメイダ
アコースティックギターソロのインストルメンタルバージョンだ。黒いオルフェのサントラメドレーの一つとして演奏している!
しかし、ギター一本というのは本当に淋しすぎる。特に淋しい曲だからなおさらだ。
後半はちょっとテンポを上げたアレンジで盛り上げているが、今ひとつの感は拭えない。
この曲は他のボサノバと違ってボーカル版のほうが特に良く合うという訳でもなさそうなので、インストも頑張って欲しい。

 ナラ・レオン
アストラッド・ジルベルトと同じくらいのボサノバ安定感を持つナラ・レオンだ。メネスカルのギターと単純なパーカッションだけのアレンジだ。
淡々と歌っている。このバージョンもアストラッド・ジルベルトといい勝負で、やっぱり甲乙つけがたい・・・。


 ジョアン・ジルベルト
やっぱり大御所はイイ!文句なしだ。でもそれはジョアン・ジルベルトだけだ。どうもウィズストリングスのバージョンは、
それが余計に聴こえてならない。ギターとジョアンの歌だけで十分だと思うのだが・・・。

 グレートジャズトリオ版
グレートジャズトリオは、名前とは裏腹にちょっとジャズ界のなかでは、ちょっと軽めに見られているピアノトリオだ。
イージーリスニングとまではもちろんいかないのだけれど、ポップスやスタンダードをジャズっぽく演奏するのを得意とするようだ。
まぁ賛否ではなく、音楽的スタンスの問題だ。そういった意味でもこの曲はグレートジャズトリオ向きかもしれない。
当然、彼らが取り上げそうな選曲だ。
そして演奏もグレートジャズトリオらしい(どの曲も同じように聴こえる・・・)ものでありました。

 エレーナ版
アルゼンチンのボサノバ女性ボーカルであります。オーソドックスな仕上げで微笑ましい。
なんかクセありそうな気がしながら聴いたのだが、ボサノバテイストを忠実に守っているという感じだ。
他の曲のカバーも聴いてみたい。

 ジョアン・ドナート
ブラジルボサノバ界の鬼才、ジョアン・ドナートのピアノとアレンジによるインストルメンタルバージョンだ。
以外とシンプルで大人しかった。ブランクがあったとはいえ、昔は斬新すぎて理解してもらえなかったぐらい
進んでいたらしいから、もっとハデなアレンジでも良かったと思う・・・ちょっと物足りないかも・・・。

 中村善郎
世話人も大好きな日本を代表するボサノバシンガーソングライターで、5月のボサノバで紹介している
‘おいしい水’も素晴らしい!中村善郎の声というのは、もうボサノバそのものだ。
特に低い音程の声のほうが望ましいこの曲に関しては、もうピッタシだ。
ギターのほうも絶品だし、ボサノバの弾き語りに関しては言うことがないと思う。
だけどこのバージョンはウィズストリングスだ。これが余計なのだ。これがなければイイなぁ〜と
制作のねらいを外したような聴きかたをどうしてもしてしまう・・・
.。

 南佳孝版
南佳孝といえばウォンチュゥ〜という例の歌いだしのインパクトが強すぎて、もうそういうタイプのボーカルだと
思っている人は少なくないけど、もともとはボサノバっぽい人ではあるのだ。
この曲もギター一本での弾き語りでとてもイイ。一般的なボサノバにはちょっとというところもあるが、
この曲にはあのマッタリしたボーカルがよくマッチしている。

 渡辺貞夫
1986年のボサノバナイトでトッキーニョとこの曲を演奏していた。ナベサダは明るいノリのよい曲風のイメージが
強いけど、こんな暗めの曲も素晴らしい!さすが日本のジャズ界の大御所でボサノバを紹介した人だけはある。

 ヘレン・メリル版
もうすっかりベテランのジャズシンガー、ヘレン・メリルだ。どうも、青江美奈を連想させる
ボーカルだ。ボサノバ・イン・トーキョーというアルバムに収録されているから
そんな雰囲気になったのだろうか?ナベサダのフルートも絡んで、しっとり夜の音楽だ。
昔のナイトミュージック風な印象を受けるのは、否めない。

 トゥーツ・シールマンス版
ハーモニカの名手シールマンスと元祖のルイス・ボンファのギターとのコラボだ。
渋いおじいさんどおしのインストルメンタルバージョンだ。だけど当時はお二人とも若かったのだろう。
ボサノバとなってもシールマンス節は変わらない・・・・。

その他いろんな人たちがこの曲をカバーしています。