クリスマスのボサノバCD!
つぐまるのボサノバ天国にもどる


クリスマスとボサノバは取り合わせとしてはもう考えられないぐらい具合が悪い。

クリスマスとボサノバという言葉を同時に聞いただけで世話人なんかはゾゾォ〜とするぐらいだ。
それぐらい対極にあるという認識だ。



しかし、どんな世界でもミスマッチに挑む人たちはいるわけで、
オッというようなものにお目にかかってしまう。
てなわけで紹介してみたいのがこのCDだ。1990年の発売だ。
日本人がプロデュースしている。やはりバブリーな頃の日本ではこんなハズれたような
企画がなりたっていたようだ。

一応内容の紹介 
BOSSA NOVA WONDERLAND」〜南の国のクリスマス
MECPー28001 ¥2,800



  1、サンタの贈り物 
オス・カリオカス

ブラジルの男性4人組コーラスグループだ。当時の年齢が平均50歳以上だから
もうみんな60歳以上になっていると思う。

日本でいえば、ダークダックスかデュークエイセスといったところか・・・
クリスマスソングのスタンダードをボサノバというより、シャカポコシャカシャカという
ゆるいラテンのリズムにしたってな感じ・・・
もうホントそれだけだが、元気があってよろしい!

2、ウインターワンダーランド〜星に願いを
スザーナ&ボブ・トステス
ブラジルの兄妹デュエットだ。カーペンターズみたいな人たちだろうか?
ディズニーのお馴染の2曲メドレーだ。ただし、ポルトガル語で歌っているというだけの
単なるポップス調だ。ボンヤリ聴いていたら、
昔テレビでやっていたシャボン玉ホリデーを思い出した。

3、メリークリスマス
ジョニー・アルフ
かのA.C.ジョビンも天才だと認めていた人らしい。当時で60過ぎだからホントに大御所なのだろう。
さすがに天才でもメリークリスマスをボサノバでというのはムリがあったようだ。
ソプラノサックスとからみながら好きに歌っているという感じだが、それはそれでなかなかよかった。


4、淡い思い出〜夢見る人生〜トリステ〜もう決してけんかはしない
ワンダ・サー
かのセルメンのボーカルをはっていた。ソロとしても実績十分だし、なんといっても現役で活動中だ。
こんな企画CDにしては大物を出してきたという感じだ。

もうクリスマスというコンセプトをしっかり無視していつものボサノバをやってくれていた。
ウレシイねぇ〜


5、クリスマスソング
ミルトン・ゲッツ

ブラジルのイケメンのハーピスト(ハーモニカ)だ。典型的なポップス系クロチックのスタイルだ。
もともとボサノバをやっている人ではないと思うのだが・・・どうしてこの企画にのったのか?
バックのリズムパートだけがもくもくとボサノバを刻んでいた。


6、ファヴェラのサンバ〜神の御子
ペリー・ヒベイロ
元ボサリオのボーカルだ。このグループも「サンホセへの道」のヒットぐらいしか印象にない、
ボッサグループの一発屋の感無きしもあらずだが・・・70年の万博の頃を思い出すね・・・


7、なつかしい海
ドリス・モンテイロ
小野リサの書き下ろしの曲だ。クリスマスとも南の国とも関係ないようだが、ゆったりとしてイイ曲だ。
ボーカルもよかった。

8、サンタのくれたクリスマス
カルロス・リラ
ボサノバギター界の大御所だ。でもこの人のギターはもうタンタンとしすぎていて、
CDでも全曲通しで聴くには根性がいるのだが、この曲は純ボッサでゆったりとしていた。
確かに冬場に向いているような気もしてくる。ボーカルもよくて何だか見直してしまった。。

9、ホワイトクリスマス
タチアーナ
もうボサノバにホワイトクリスマスはムリをとおり越している。
だいたい雪なんて関係ない国の音楽だったんだから・・・
それにブラジルのクリスマスなんて季節は夏だぜ・・・
タチアーナは当時、15才、
よく健闘している。

10、いちばん美しいもの
ローザ・バッソス
最近注目されている女性ボッサだけどギターテクもある人だ。トロトロのウィスパーボイスが多い中、
程よいウィスパーなのがとっても好感!遅咲きの人かもしれない・・・

11、いつか王子様が
ロベルト・メネスカル
ギタリストとしてもプローデューサーとしても定評があるひとだが、これはもうBGMの世界か・・・。
夏場のJAZZバーで聞こえてくるような曲だ。

12、幸せな街〜2つのロザリオ
クアルテート・エン・シー
このブラジルのベテラン女性コラース4人組は、日本でも人気が高い。
こんなムチャな企画CDでも最後にこのあたりが入ってくると真剣さも伝わってくる。
でもさすがにジョアン・ジルベルトあたりが参加してくるというのは考えられない。

クアルテート・エン・シーもクリスマスがどうとか考えなくて
いつもの爽やかボサノバコーラスをやってくれているのが安心だ。


全般を通しての感想だが、クリスマスにちなんだみたいなコンセプトを無視して
いつもどおりやっている人は問題ないけど、コレにとらわれて何とかしようとした律儀な人は、
みんなヘンテコリンになっちゃたような気がする。


このCDが近所のTSUTAYAでレンタルされていたのには絶句した。
世の中にはボサノバのCDなんて山のようにあるが、レンタルというとあまりない。
あってもホントに厳選されたものだけという感じだ。なのにっ!なんでコレが選ばれるのだ。
別にこのCDが悪いと言っているのではない。もっともっとほかにあるだろうということだ。

一般的な人にコレが一般的なボサノバだと思われると思うだけでモンモンしてしまう・・・