月経痛には、本来の生理痛と、子宮内膜症等の病気による痛み(病理
痛とでも表現しましょう）があります。毎月の激しい痛みや、次第に悪化

する痛みの場合、子宮内膜症や、子宮筋腫等の治療が必要な病気が、
隠されているかもしれません。特に子宮内膜症（子宮腺筋症を含む）は、
最近増加傾向にあり、放置すると不妊症の原因にもなります。また治療
が遅れると、完治することが不可能になります。大丈夫と思っても、年一
回は婦人科受診をお奨めします。

　生理痛には、鎮痛剤(痛み止め）で治療するのが一般的です。しかし効
果が不十分な場合、鎮痙剤や漢方薬を併用する事により、相乗効果が得
られます。また、女性ホルモン剤(低用量ピル）で治療し、月経周期や月
経痛をコントロールすることもできます。

　月経となる数日前頃から、体調の不良を訴える人がいます。月経前緊
張症（月経前症候群）といって、排卵後の黄体ホルモンによる症状です。
症状は、千差万別ですが、イライラ、うつっぽい、だるい、むくみ等です。
漢方薬や症状を緩和する薬で治療します。