わたしの告知


 医師から[ALS]と告知された記憶は無い。検査入院の時、「運動ニューロン病」と告知されただけです。治療方法が無いと言うだけで具体的な説明はありません。ただこの病気が命にかかわる重大な病気だと感じました。妻は退院の日に告知されたそうで、ずっと後に成ってから話してくれました。どんな気持ちで何処まで説明受けたのか。今も聞いていません。今となっては聞いてもしょうがありません。
 しかし、今思うと私はこれで良かったと思っている。

 平成7年春発病してはじめて、自分が筋萎縮性側索硬化症と知ったのは平成8年12月に届いた特定疾患医療受給者証からでした。

「進行が止まる事は無いですか?」・(ありません)
「薬はいつ頃できますか?」・(今のとこ特効薬はありません)
「このまま進行するとどうなりますか?」・(車椅子の生活になりますね)
「最後はどうなりますか?」・(人工呼吸器をつけるようになりますね。決めるのは本人です)

 これは月一度の外来時の主治医との会話です。私にとってこれが告知と思っている。毎回少しずつ聞き、ALSと言う病名に関係無く、自分の病気を半ばあきらめがおで自然に受け入れられたと思っている。これらの事を一度に告知された場合、果たして平常心でいられたか自信が無い。

 もちろん告知の受け止め方は人それぞれみな違うと思う。本人の性格、家族構成等によっても違うし医師の説明の仕方によっても大きく変わってくると思う。何を聞いても動じない人もいるかもしれないし告知されたとたんに生きる気力を失う人もいると思う。だからストレートに告知する事が皆が皆いいとは思わない。もちろん本人が希望するなら出来るだけ早い時期に告知をされた方が精神的にも物理的にも準備がそれだけ早くできる。ただ家族には予後の事を含めありのまま伝えて欲しい。家族も心の準備が欲しいから。


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