ついにきた!

 木曜日は、いつもなら学校が5時間目まであって釣りに行けないはずだが、今回はなんと5時間目が休講!明日から雨という天気予報だったので、急遽釣りに行くことにした。それならば、一週間雨が降っていないので、小川には藻が大繁殖し、淀川に流れ込んでいるはずだし、淀川の水位も減水しているに違いない。ということは、その流れてきた藻を食べに草魚が枚方にも来ているかもしれない!チャンス!行かないてはない!よし決定!っと6:40に家を出た。まず途中の小川で空気たっぷりの浮いた藻をとり、袋につめた。そして7:30に到着。まあ川には予想通り藻が流れていたが、量はそれほど多くなかった。きわどいところやな。とりあえず腹ごしらえしてから藻を針につけて投げた。10分、20分、30分、、、アタりはない。やっぱりおらんぽいな・・・と思ったが、いつも通りねばった。やり始めて1時間(21:00)、体も学校に行った後なので疲れていてやる気もうせて、ダラーっとしていた。そのとき、いきなり ガガガッ、っと大きく引っ張られる3回震えるようなアタりが来た! うっ、っとアワせたが、スカ。 餌が減っていた。もちろんこのときの仕掛けは大きいもので、針は伊勢尼14号である。この針に引っ張るような堂々としたアタりをだすのは80cmを超えているコイか、草魚に間違いないと確信した。「やっぱり今日はいるかも」と体の疲れを少し忘れ、興奮してきた。よし、もういっちょう行くか、と、仕掛けを投げた。また、10分、20分っと時間がたった。さっきアタりがあった同じ所に餌がいっているはずなのに、アタりはない。またダラーっとしてきた。「きっとくる〜♪ きっと来る〜♪」っと言い聞かせ、アタりを待った。でも、トイレに行きたくなったので、とりあえず仕掛けは入れたまま、用をすませ、その後、さらにサンドイッチを食べた。そして携帯をチェックすると、父から着信と伝言メモがあった。(21:40) 伝言メモには変な宇宙人の声のような音が入っていた。びっくりして父に電話を入れたが出なかった。まあまたかかってくるやろうと、むなポケットに携帯を入れて、仕掛けを巻き上げると、なんと! 針に付いているべき藻が、きれいさっぱりない! これはおかしい。草魚が器用に口で針に付いている藻だけを食べたに違いない。「か〜、10分ほど見てないうちに・・・ さっきまでの30分ではアタりもなかったのに・・・」っと後悔した。 しかし、草魚がいることは確信へと変った。そこで気持ちを入れかえてまた仕掛けを投げた。そして、餌を流している途中、餌が流れなくなったので少し引っ張ってみると、なにやら重い。無意識にアワせると掛かった! アタりらしきものはなかったので、流れている藻を食べて止まっていたものと思われる。 来た〜! 「この針に掛かるのは草魚に違いない! 絶対のがさん!絶対逃がさん! 今度こそは完全に釣り上げるぞ〜!」 と100%燃えた! この魚、意外におとなしく、5分ぐらいで寄ってきた。そして姿を現した! でかい〜! これぞ草魚の魚体!黒い尾びれに長い体。 まさに今、草魚と自分が糸で結ばれていると思うとさらに興奮して、僕は、夜の一匹の野獣の根性とかしていた。なんとか家に持って帰って実物大で印刷できるようにスキャナーで撮りたい。 5分後には草魚は完全に横になったので、ゴミ袋を取り出し草魚をそれに入れようとした。しかし予想以上の巨体は、そのゴミ袋の大きさでは入りきらなかった。もたもたしているうちに、草魚はまた元気を取り戻して泳ぎだしてしまった。そのひょうしにゴミ袋1枚、川に流れて行ってしまった。「あっ」  予備のゴミ袋はあと2枚あるが、あの大きさの魚では、3枚は必要であった。持って帰る状況が厳しくなってしまった。それでももう一枚のゴミ袋を取り出して、魚を頭から入れた。なんとか尾びれの手前まではゴミ袋に入ったので持ち上げて釣り上げ成功!! 陸に上げないと釣ったことにはならないので、このとき、ゴミ袋の魚を見ながら変な優越感と、ついに釣ったという気持ちが交錯して、疲れも忘れて喜んだ。 ゴミ袋の上から適当に測っても1mはあった。嬉しさから、元気はないはずなのに急いで荷物をカバンに入れて草魚はゴミ袋を2重にして、ものすごく重いが、自転車の所まで運んだ。それが草魚ではなく、米俵だったならば、もっと重く感じて運べなかったと思う。草魚だからゆえに力もわいてくる。

 自転車のカゴに草魚を入れようとしたが、明らかに入らない。どうしようかもたもたしていると、バランスをくずして自転車をこかしてしまった。「ビリビリwww ガチャン! 三☆」 このとき、ゴミ袋は破れ、草魚の体にも傷がついてしまった。無傷で持って帰りたかったので、これはイタい。その後なんとか、カゴに頭だけをつっこみ、体を曲げて尾びれがハンドルのところにかかる姿勢で安定した。カバンで草魚を隠し、自転車を走らせた。はずかしいとは言ってられない。持って帰ると決めたら意志は固い。(草魚のことは全く考えてない書きぶりで・・・)

いつもより遅い、45分をかけてなんとか無事に家まで持って帰れた。家に着いたらまずお風呂に持っていき、傷ついてしまった体を洗い、メジャーをあてた。するとやはり、メーターオーバーの102.6cmだった。「これは夢じゃない!よっしゃ!」 その状態で写真を撮って、今度は重さを測定した。これがまた驚きの14.7kgもあった。これが荷物なら持ち運ぶ気にはならない重さだ。そして2階に上げてスキャナーで撮るが、あまりの重さで大変で、雑になってしまった。というか、無理しすぎにもほどがあるよなぁ・・・。そしててっとり早く近所の川に逃がした。 このときには、服中が魚臭くなり、どろどろになっていた。まさに興奮でハイエナになってしまったのであった。

後で父にあの夜に僕に電話したか聞くと、していないと言う。していないのに伝言メモが入っているということは、あれは、もうすぐ草魚が来るぞという神からのお告げだったのではないかと今は思っている。

それにしても釣れるときはいきなり釣れるもんやな〜。この日は草魚がいるという勘が当たって本当によかった。まあいっつも都合のいいこと言ってるけど。前の草魚のときは、2時間の格闘の末にバラしたが、今回の合計格闘時間は15分と短く、このことも、釣り上げに成功した要因です。 夢であった草魚を、15分で釣らしてくれるとは、やはり“神”が関与しているのか・・・ あまり暴れなかったのが、不思議です。

2日後にやっと興奮も冷めてきて、体中の筋肉痛に襲われたのでした。

 

 

この文章は興奮も冷めた、釣り上げて1週間後に書いたので、文に面白みがなくなって、興奮が伝わらないものになってしまっています。 また、草魚を別の川に放流したり弱らせたりして申し訳ない...

 

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