許すことも・・・
許すことも
許されることもなく
野には木が佇み
光の予感に葉を揺らせる
けものたちは
川岸で青ざめた風に吹かれる
ひとが孤独に
死の部屋でねむる時
乾いた唇に
曙光が差しこみ
遠くには潮のざわめき
白い浜辺に
流れ着いた貝殻を拾い
少女がぼんやりとふり返る