真昼


風の眠りに
差し込むのは真昼の光
神社の隅にしゃがむ子供は
砂場に星座を織り上げる

遠くで呼んでいるのは母親?
それとも線路の向こうの青空?
木々が細かな影を揺らし
石の星たちが静まりかえる

赤さびた列車がゴトゴトと通り過ぎ
砂の真空に浮かぶ星たちは
呼び合いながら遠ざかりはじめる

かすかなためいきの気配に
子供が振り返ると
陽炎のような人影が
青い目で空を見上げていた