とても冷たい虹を見ました
わたしのことは忘れてください

いつかの夕暮れが
まだ熾火のように燃えているような
崖の向こうの街明り

そう、
あの暗い森の道には
誰かの軌跡のように
薄青い光が伸びて

坂の終わりに開けた野原
陶器のような村が
丘の向こうに
残照に抱かれていて、
その上のたなびくような青のなかに

とても
冷たい虹を見ました
わたしのことは忘れてください

わたしが忘れてきた
か細い祈りと同じように