夏の光り
夏の光りは永遠の眩しさ
何も与えずに滅ぶものの上にも
神の沈んだ湖の岸に点在する白いテント
花火の落下傘を追う子供たちが
わたしの周りを駆け抜けていく
もう赤い老星は見えない
森と野原を貫く白い道だけが
背後に一条に燃え上がる
世界はあの暗い夜明けで終わったはずだった
しかし
共同炊事場の方から
ソフトクリームを高く掲げて
転ぶように駆けてくるのは
確かにあなただ・・・
何の根拠もなく
生きることの歓喜に包まれて
わたしは大きく手を振り続けた
(参照 詩7「夢のなかの午前零時」 15「世界の終わり」)