流星


遠ざかった雨雲を追うように
流れる星
初冬の空の端を

何かを祈ろうと思う前に
忘れていた祈りの姿
その気配を思い出す

かなわないことよりも
かなうことの当て所なさに
かじかんだ指先

指を重ね合わせ
ためらうように息を吐いて
その白さのなかに

確かに過ぎ去った八年
けれども、まだ
あなたは過ぎ去ってはいない