白い声


吹雪が終わると
突然の春の太陽
雪の下に萌える草

つぶれたパチンコ屋の
空虚な通路
佇む少女を
振り向かせたのは
白い声

満たされているのか
孤独なのかもわからない
そんな場所にたたずみ
光に透過され

その声が
明日の方角からくることを
予感していた