夏の光


あの夏
光の密度が今よりも高く
焼けた砂の上を
子供たちが走って来た

子供の濡れた肌をタオルで拭きながら
同じように子供を迎える男を
あなたは見つめた
交じり合う視線
他人に知られてはならない思い
太陽の真下
それは永遠のようだった、と
あなたは呟く

・・・外は秋の風雨
暗い波が打ち寄せる海を
あなたとふたり
車窓に顔を押し付けて
見ていた