ネットでコミュニティが形成されるようになって、様々なトラブルが起きている。荒らしはもちろんブレーキの利かなくなるような感情的議論など。
しかしそんな目に見えるトラブルよりも、静かだがほとんど狂気と言っても過言ではないものをネットコミュニティに感じるようになった。市井ではごく普通に生きているひとすら狂わせてしまうような。それは特に何かテーマを持った不特定多数の人が参加するコミュニティに顕著に現れていると思う。普通なら気にも留めないような事柄が議論に発展しないまでも沈殿して相互のイメージにフィルターをかけ、しかもそれが増幅していくのである。それは仕掛け人の存在もなく、ほとんど自然生成に近いかたちで進行していく。だからこそ気味が悪い。
以前知人が、「詩のサイトは気持ち悪い」と言っていた。それは根拠もないプライドをひけらかしているという揶揄だったが、そんなことなら簡単に内省できるはずだ。もっと気持ちの悪いものがコミュニテイの深部で進行しているような気がしてならない。