2 大雪(2003/12/10)


 大雪というのはこちら(北海道内陸部)では30cm以上の降雪が一日であることを指すから、現在の状況について大雪と呼ぶのはいささかオーバーだけれど、ここ1週間の降雪はかなり多い感じがする。それというのも例年になく降雪が遅れて12月はじめまでほとんど積雪がなかったからだ。

 もう二十年以上前にクリスマス近くまで積雪がなかった異常な年があったが、それに次ぐのではないだろうか。あの年も年末にまとめて降ってきたが、今年もやはりそうだった。

 実は北海道イコール雪ではない。道南の太平洋沿岸部の降雪は少ない。以前苫小牧にいた叔父が深川に来る時はこちらの出身のくせに雪の多さに驚いていた。そのかわり夏はこちらより寒いことが多いという。

 雪に覆われた地平が真昼の光を反射してきらめいたり、夕日に染まったりする風景は確かに美しい。風のない時に音もなく降る雪を見上げていると、気の遠くなるような感覚におそわれたりもする。泥や埃が無くて、世界がガーゼにくるまれているように清潔な感じにもなる。

 ・・・しかし、猛吹雪になるともう雪はお荷物でしかない。家までわずか500mぐらいの道が吹き溜まりになりハイヤーの運ちゃんに降ろされて雪をかきわけながら帰ったことが何度あることか(そんな時に遅くまで飲むなという意見は無視する・・・笑)仕事に行くにももまず除雪からはじまるのだ。駐車場で車が動けなくなり数時間まわりの雪をどけてようやく脱出することもある(ポケットのライターをそれで何度も失くした)

 そんな季節が本格的に来てしまった。春はまだまだ遠い・・・。