5 人気サイト(2003/10/12)


 ちょうど3年前、まだPCがなかった頃、iモードの携帯サイトを細々とはじめた。まず驚いたのは詩のサイトが多いことだった。パケ代の関係で字数が限られていたので短い詩しかUPできなかったが、昔の詩を部分的に使ったり新作を書いたりしてそれなりに楽しかった。

 たまたまBBSに投稿メインのサイトの宣伝があり行ってみたが、そのカウンターの数字に驚いた。半年ぐらいの運営期間なのに10万ヒットを超えている。コンテンツが特別変わっているわけでも実際の投稿が多いわけでもない。驚いて管理者の女の子に尋ねると、雑誌に取り上げられたのがきっかけで急速にヒット数が伸びたのだという。

 しかしそれだけではなく、新企画を次々に打ち出したり宣伝がマメだったり常連がスタッフのような役割をしていたりと人気になる要素が多かったと思う。管理人は普通の女の子にしか見えなかったが、ツボにはまるとはこういうことかと妙に感心してしまった。

 最盛期には数日で一万ヒットを超えていた。当時も今も超不人気サイト(笑)を運営しているわたしはただ呆然とするしかない数字だった。

 お題に詩を投稿する企画に参加してから、彼女は何故かわたしを気にいってくれて、わざわざPCではないわたしのためにメールでほかの人の投稿作品を送ってくれたりした。次から次へと分割されて送られるメールには驚かされたけれど(笑)

 しかし突然サイトは閉鎖された。すぐに彼女からメールが来た。「ヒット数のためにサイトを運営しているんだろう?」とういうような内容の中傷メールが大量に来るようになって嫌気がさしたのだという。加熱するiモードサイトブームの暗い面をはじめて知らされた気がした。

 彼女は何度か復活を示唆するメールをくれたが、わたしの知る限り未だに再開していない。実際に中傷されなくても、いつもそんな目で見られているような被害妄想に取り付かれたのだろうか。駆け上るスピードが異常に速かっただけに転落のトラウマが大きくなっても無理はないのかもしれない。しかしサイト運営が人生のすべてではないのだから、彼女がネットに関わるか関わらないかは別にして、充実した日々を回復していることを祈らずにはいられない。

 教訓。超不人気サイトで行こう!(笑)