6 水稲の不作について (2003/8/30)


 あの1993年以来の水稲の不作が確実になっている。個人的な印象では10年前のほうが寒い夏だったような気がするし、今の生育状況なら当時ほどの不作にはならないような気もするが、刈り取ってみなければわからない。

 水稲は長い間国の保護と管理の下で作られてきたので、収穫量の多少が直接経営に反映しないところがある。共済制度、裏相場(闇米)、他の地域との相対的な収量の差異などがうまくはまれば、豊作よりも収入が多いこともある。共済にも引っかからない中途半端な不作が一番ダメージが多いかもしれない。

 しかし共済の財源も乏しく、食管制度も瓦解している現在、この不作の状況がどんな結果をもたらすかは不透明だ。大規模な淘汰につながらないことを祈るしかない。