7 いつか見た夢「核・死の町」 (2003/7/12)


 一山隔てた都市に核兵器が落ちる。遠隔操作の情報取得機器が故障して、状況がわからない。わたしは政府の関係者の一人で、スタッフたちのやりとりを見ている。
 或る通報。死の灰らしきものがいくらか降り、その周辺の住人が亡霊を目撃しているという。わたしが調査に行くと、そこは市街地のはずれの一角で、カーブのところにあるがらんとした店の主人が見てから、皆も見るようになったらしい。「死んだひとたちがここに街をつくるんじゃないのか」という誰かの不安気な声が聞こえた。
 電力事情が悪化して、突然停電になるような状況も続いていた。市街地の中心部で働く知人の女性が、「夜に突然真っ暗になって何もできなくなる」と嘆いた。身動きひとつできずに息をひそめて回復を待つひとびとの映像が頭に浮かんだ。