3 悪夢再び(2003/7/9)


 長崎の幼児殺害事件が起きて、その前奏ともいうべき幼児への虐待事件がいくつか明らかになった時、嫌な予感がした。それはきっとわたしだけではないだろう。
 それはあの酒鬼薔薇事件との類縁性から来ている。現実に今、容疑者の像(中学生)が明らかになりつつある。今回の事件は残虐性だけではなく性的倒錯も犯行に窺えるので完全に同じタイプの犯人とは言えないけれども。
 このような事件が起きると、わたしたちはすぐに時代背景を考えてしまうが、まず個人の病気の問題として捉えるのが有効だと思う。しかし事件の情報が同種の事件を誘発することも確かだ。資質と現実の行為の間には大きな距離があるが、その距離を一気に跳躍させるひとつの条件になる。今回の事件で酒鬼薔薇事件の情報がそういう役割を果たしていたのかは今はわからないが・・・。
 非常に嫌な気分で事件解決の推移を見守っている。

(参照 自由連想2003/7 4「異常ではない」