5 石の家(2002/10/18)



  従妹の婚礼で来た大阪の伯母に頼まれて富良野に行って来ました。「北の国から」のロケ現場をどうしても見たいというので。伯母は北海道から高度経済成長期に大阪に一家で転居して、今は亡き伯父の努力もあってそれなりの成功を収めたひとなんですが、北海道への郷愁は消えなくて、あのドラマにはまっていたようです。  ぜんぜんフリークではないおじさんは、仕方なく連れていったのですが、急勾配を上って石の家を見た時は胸に迫るものがありました。東京で愛する妻に「まじめだけどつまらない男」だからと不倫されて、故郷とはいえ過酷な条件のなかで再生を図ろうとした男。その寡黙な意志の姿を石の家に見たような気がしました。