トップページ柏レイソル観戦記>2005.7.17 ヴィッセル神戸×柏レイソル

■2005Jリーグディビジョン1 第17節
2005.7.17(日)19:01〜 神戸総合運動公園ユニバー競技場
ヴィッセル神戸 0−4 柏レイソル
【得点者】柏−クレーベル(32分、44分、51分)、オウンゴール(84分)

■もりやすの感想

 観戦記ではお久しぶりのもりやすです。

 神戸戦。前半戦のラストマッチであり、裏天王山といわれてしまったこの1戦。非常に重要な試合の前に、タイヨウフウフはスタジアムへ向かう道中で妙に緊張していました。

 しなこ「だいじょうぶかなあ。いい試合のあとは大抵しょぼいんだよね〜。」

 俺「大丈夫。絶対勝つ。」

 とはいいつつも、しなこの意見に俺も少し不安を感じていました。確かにそうなのです。でも、浦和戦のいいイメージが「絶対に勝てる」という気持ちにさせてくれていました。

 去年は3回神戸に行きましたが、いい思い出がありません。今年こそは勝利の美酒に酔いどれるぞと、8箇所蚊に刺された足を掻きながら思いました。



 試合は序盤、拮抗した時間帯が続きます。どちらかというと神戸が主導権を握っていたような気もします。

 しかし、声を張り上げ飛び跳ねている俺に不安はありませんでした。神戸のコーナーキックが続きましたが、しっかり人についていますし、神戸のチャンス時にも体を寄せています。そして何より、雄太がでっかく見えます。

 一方の攻撃は、決定的な場面はないものの、攻撃のテンポは悪くありません。まずい時の柏に比べ、非常にボールがよく動き、人も動いています。

 俺が嬉しいのはまさにこのところです。失礼な言い方ですが、ここにきてようやく柏が「サッカー」をやりだしたと神戸戦・浦和戦を通じて思いました。試合全体のバランスが良くなってきたし、中盤でのボール奪取からの攻撃のビルドアップができていると思います。

 おしおき合宿を経て、ようやく柏のサッカーが出来つつある、そのことが試合でピンチを迎えても不安な気持ちにならない。失礼な言い方ですが。

 そうしていると、神戸の運動量が落ちてきている感じがしました。柏の選手が頑張っているせいでもありますが、いよいよ拮抗しています。俺は前半0−0で上出来だなと思っていました。

 ところがところが、そんな俺の思いを見事に裏切ってくれた素晴らしい柏レイソルです。相手のクリアミスからの一瞬のチャンスを貴章が作り、相手の退場・PKを誘う超ファインプレー。これをクレーベルが際どく(?)決め、柏が先制しました。

 この先制と退場で、柏がぐーーっと優勢になったのは間違いありません。結果としては勝負の分かれ目だったと思います。

 この退場でスペースが生まれた神戸守備陣を、前半ロスタイムにカウンターで一気に切り裂きまたもクレーベルが追加点。もうお祭り騒ぎだぜーっと思った矢先にハーフタイムの花火ショー。神戸さんの粋な演出(?)です。



 これまでの苦悩がうそのように決定力がついた今の柏。運という面は多分にあるのかも知れませんが、運動量と集中力という裏打ちがあってこそのものです。そして、玉田と貴章というトップの2人の仕事を抜きにしては語れません。特に貴章は本当に素晴らしい。俺もツーロン行けばりっぱな大人になれるかなあ・・・

 しかし、サッカーで怖いのは2点差と言われます。リードした柏と、1人少ない神戸のモチベーションが不気味でありました。次の1点で本当に決まる、勝って帰りたい、絶対に気を抜くな頼む・・・後半の笛が鳴りました。



 先ほどのモチベーションの懸念は、杞憂に終わりました。1人少ない神戸はバランスが悪く、中盤がスカスカでした。そんな中盤を制した柏は、スルーパスから玉田が真骨頂とも言える飛び出しを見せます。勝負だ!と思いましたが、玉田は冷静かつシンプルに(ここが素晴らしい!)クレーベルへ渡し「ごっつぁん」を見事に演出しました。

   2試合連続の3得点。アウェイスタンドは歓喜にあふれます。今度こそ本当に強い柏が帰ってきたかなとすら思います。だって試合が面白いもの。神戸まで来てマジ良かったよ。

 ここからは防戦でした。柏に疲労が見え始めたことと、神戸が意地を見せてきたことが重なりました。しかし、この局面を雄太の神業、バウルの意地、波戸の気迫が柏を支えました。

 最終ラインのセンターを波戸がやると聞いた時、始めはマジ?と思いましたが、今の柏の好調の一つに波戸のバランスの良さがあるのだと思うようになりました。このキャリアでなお新境地を見せつける波戸のパフォーマンスに敬服するばかりです。

 劣勢のままこらえて連勝かと思いきや・・・OGのおまけつき。悪いことは重なるもんだなあ・・・柏にもそんな時があったよ。(そんな悠長にも言ってられないけど。)サッカーつうのはわからないものです。

 決定力よし守備よしの圧勝。本当に嬉しい連勝です。まだまだ浮かれている場合ではないけれども、この日の勝利は素直に喜びました。

 ガンバ戦の後半からいきなり柏のサッカーが面白くなってきました。何があったのかはわかりませんが詮索するだけ野暮。結果が伴えば内容も良くなってくるこの勢いを持続し続けてほしいものです。

 個人的には、ここにきてようやく横浜と「戦える」状態になったなあと思います。横浜戦、三ツ沢。燃えますよ。


■しなこの感想

 本日のスタメンは、波戸さん、サツさん、祐三クンの3バック、ボランチに明神様と大谷クン、右小林クン、左増田さん、トップ下クレーベル、そして玉田クンと貴章クンの2トップと言う布陣。
 前節、累積で出場停止だった土屋さんがスタメンに復帰かなぁ〜と思いましたが、前節のいいイメージを神戸戦でも持ち込みたいのか、同じメンバーで臨んできました、ヒロシやるなぁ。


 が、今までの経験からするといい試合をした直後の試合はだいたいしょぼい試合が多かった(ような気がします)。
 そんなイメージと「裏天王山」(あぁ、去年の今ごろも同じこと言ってた、相手は違うのに(涙))となったこの一戦へのプレッシャーからか、スタジアムに着くまで出る言葉と言えば、


 「増田しゃん出るかな〜」


 じゃなかった、「今日は勝てるかなぁ〜」ばかり。
 もりやすに「大丈夫だ」と励まされ、スタジアムに到着。


 心配された雨も降らず、蒸し暑い中、試合開始。
 序盤こそ、神戸のCKが続くなど押され気味でしたが、時間が経ち、落ち着いてくるとレイソルが攻勢に出ます。
 前節、浦和戦で見せたようなボールを持ったらすぐに前線へつなぐカウンターで何度もゴール前にボール運んでいきます。


 そんな中、相手のクリアミスから貴章クンがボールを奪い、一直線へゴールへドリブルをしかけるとペナルティエリアで倒され、同時に笛が鳴り響きました。
 反対側のゴール前のことでどっちのファウルなのか全く分かりませんでしたが、審判の周りで選手が何人も騒いでるいるのを横目にシレッとボールをゴール前にセットするクレーベルでやっとPKなんだと分かりました。


 そして、やっぱりクレーベルがPKを蹴り、これがゴール左隅に決まり先制、嬉しかったことと前半に1点取れてホッとした気持ちが入り混じりました。


 が、試合はこれだけでは終わりませんでした。


 PKをもらった際に相手が退場となり、1人少ない状態で守る神戸の選手たちの間をスルスルと駆け抜けるクレーベルが、前半終了間際、小林クンからのクロスをヘディングで押し込み2点目。


 直後に前半終了。
 ハーフタイムに打ちあがる花火が柏ゴール裏を盛り上げ、後半に入ってもレイソルペースは続きます。


 後半が始まってすぐ、スルーパスを玉田クンが懸命にダッシュして取るとドリブルでゴール前へ。
 相手のDFを引き付けてから、横へスーッとパスを出すとノーマークのクレーベルへ渡り、これを余裕で押しこむとハット達成!


 最初のゴールでホッした自分は何だったのかと思うほどの結果ですが、ここから流れが神戸に傾いていきます。
 やはり連戦で疲れがたまっているのか足が止まり始め、このままでは終われない神戸の気迫の攻撃からかサイドからクロスがどんどんゴール前に放り込まれ、遠目からでもミドルシュートを放ちゴールの枠を狙ってきました。


 しかし、「いつも通り」の雄太さんを始め、守備陣が踏ん張り、ゴールからボールをかき出していきます、だから、雄太さんはあれが普通なんだって。


 ここまで来ると失点0で抑えてほしいと思うようになりましたが、神戸の猛攻に失点も意識し始めたころでした。
 最終ラインでボールを持った神戸のDFに貴章クンが果敢に詰め寄るとたまらずにGKへバックパス。


 しかし、GK目掛けて蹴られたボールはGKの脇をすり抜けて、コロコロと無人のゴールへ。
 あっけない形で4点目が入り、ゴール裏は久しぶりの「祭り」状態。
 やっぱり最初のホッとした気持ちは何だったんだと思いましたが、ここまで来ると「もういいや」と吹っ切れました、とにかく、今のこの状況を、今のレイソルの試合を楽しもうと吹っ切れました。


 最後まで集中を切らさず守り抜いて、試合終了。
 終盤、足が止まってしまったことは残念ですが、終わってみれば失点0は評価できるんじゃないかな、と思います。


 順位的にもまだまだ油断できない状況なので、ここでまた気を引き締めて三ツ沢に乗り込んでほしいです。


 以下、雑感です。

・増田しゃんが心配です(;つД`) (軽い捻挫らしいけど)



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