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■2004Jリーグディビジョン1 2ndステージ第6節 |
2004.9.23(木)19:00〜 ヤマハスタジアム |
ジュビロ磐田 1−1 柏レイソル |
【得点者】 | 磐田−名波浩(28分) |
| 柏−玉田圭司(44分) |
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■もりやすの感想 |
この試合の前日、遅い夏休みを頂いている俺は、妻しなこと練習見学に行きました。
練習では、磐田の中盤を囲む守備を念入りに確認していたようで、なかなか力の入った練習でした。練習の力を120%出し切れば勝てると感じ、練習を見届け、磐田行きへの準備をしました。
そして磐田戦。柏サポの応援は試合開始直後からフルスロットルです。試合は序盤から皆がチームの為に献身的に動き回り、ボールも良く動きました。特に柏は大阪戦とは見違えるような動きです。磐田はさすがに調子悪そうでミスも多いのですが、それよりも柏の動きが光ります。もちろん贔屓目です。
そんな中、クリアからこぼれたところを名波がボレー。ドライブ回転がかかったボールは柏のゴールに吸い込まれてしまいます。昨日の練習で行っていた囲みをする一瞬前でした。ダイレクトで打った名波を褒めるべきか、一瞬の隙を作ってしまった柏を悔やむべきか、とにかく失点です。またしても柏は先制点を奪われてしまいました。
しかし、ゴール裏からみた柏の選手からは気落ちは感じられませんでした。むしろ感じるのは気迫と集中力で、これも大阪戦には全くなかったものでした。
この試合を通じて非常に好感が持てたのは、玉際での気迫です。特に明神、増田そして玉田のボールに対する執着心はすごいと感じました。
そんな中、前半終了間際、スルスルっと飛び出した大谷がカンフーキックを喰らいます。主審の判定はPK。皆の願いを背に玉田がキッチリ決めて、前半の内に追いつきました。非常にいい時間に追いつけることができました。これらも、献身的な走りと玉際の執着心の賜物だと思いました。
後半開始から15分間は完全な柏のペースです。今思えばここで点を取れなかったのは痛かったのですが、この時間帯の攻撃は俺のアドレナリンを沸騰させました。何度も何度も諦めずゴールを目指した柏の選手に涙が出そうになりました。
そんななかで磐田が動きます。中山に変えグラウ投入。これが試合の流れをググっと変えさせました。これまで前線に張っていた中山と異なり、グラウは下がりぎみにボールをもらいさばきます。これによりマークに混乱が生じてしまった感じがし、磐田を「囲む」ことが難しくなってしまったようでした。
試合を通じて唯一のすき間だった近藤の前、柏の左サイドのスペースから幾度もピンチを迎えます。大野が懸命に守る姿に我々も声をからして応援しつづけます。再三のピンチをDF、そして雄太が体を張って防ぎます。
試合は磐田が優勢に。柏はここからカウンター気味にシフトします。そんな中、これまで信じられない運動量を見せていた玉田は、ボールがくると体をはってキープします。信じられないスピードでボールを競ると、あたり負けしないフィジカルでボールを奪い、チャンスメイクします。「なんて凄い選手だろう。」今さらながら感じました。
同じような感情を、この試合で柏の選手全員に感じることができました。敵は「腐っても磐田」。J屈指のチームです。そのチームにひけをとらず、見ている者に気迫が確実に伝わる彼らのプレー振りに感動をおぼえました。
試合は互いに決定機を逃し、結果ドロー。互いに勝利を手にすることはできませんでした。しかし、俺はこの試合は「柏がとった」と感じています。こんなに生で見てて感動できる試合は多くはありません。いい試合でした。
もう1つ書きたいことがあります。応援のことです。俺は柏の葉の東京戦に行けませんでした。妻しなこや色々なサイト様、マスコミなどで話は聞き、「この試合の応援はどうなるんだろう。」と一サポとして妻しなこと不安に話していました。
しかし、この試合、90分通して柏の応援が途切れる事はありませんでした。選手コールはありませんが、ボールを奪われようが、柏の選手がミスをしようが、途切れる事はありませんでした。熱い応援でした。今この場を借りて、俺はこの試合の応援を先導してくれた、また一緒に応援してくれた皆さんに感謝したいと思います。タイヨウフウフは最高の時間を得ることができました。
試合終了の笛が鳴ると、ほとんどの人がその場にへたれこみました。90分間声を出しつづけ、90分間跳ねまくっていたからです。そんなサポの声は選手に痛いほど伝わったと信じています。試合後の選手の挨拶と、下平の誓いの言葉に俺は涙が出そうになりました。俺は夢中で「羽地次だぞ〜!!羽地つぎだ〜!!ハジ〜!!」と絶叫していました。
柏のサポはガラが悪いとか、品がないとか、よく言われます。横断幕の内容に行き過ぎたものもあったのかも知れません。でも俺は、あくまで個人的な考えですが、柏のサポは自分の感情に正直で、本音でぶつかり、不器用だけれど全身全霊で柏レイソルを支えている人たちの集まりなんだと思います。無様に負けた試合で「よくやった、お疲れ様」みたいな拍手は俺にはできません。
偉そうなことを書いてしまいましたが、とにもかくにも俺は磐田戦の応援、そして試合後の柏ゴール裏と選手の声に感動しました。柏レイソルと柏サポは俺にとってかけがえのない、とても大切な存在です。
「やっぱり柏の試合は最高だね。見に来てよかったね。」
ふらついた足元で、消え入りそうな枯れた声で、妻しなこと妹としちんと、そう言いながらヤマハスタジアムを後にしました。
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■しなこの感想 |
本日のスタメンは近藤クン、サツさん、永田クン、波戸さんの4バック、明神様・大谷クンのボランチ、2列目に大野クン、増田さん、2トップには玉田クンと羽地さんと言う布陣。
前節、FC東京戦と全く同じスタメンです。
最近の傾向だと、いい試合の後はコテンパンにやられる試合が多かったし、今日の相手はファーストで為すすべなく負けた磐田。
試合も心配だけど、今日は横断幕がひとつも出てない状況に「お、応援はしてくれるよね?」と試合前から既に心配事が山のように積もり積もっておりました。
そんな中、試合開始。
試合は前日の練習で早野さんが口がすっぱくなる位言っていた「ラインを下げない」コトを一生懸命守ろうとする姿勢が伺えました、特に永田クンが「ラインを上げろ」と手を振って合図してる姿を何度も見ました。
そんな最終ラインの踏ん張りが奏効したのか、中盤でボールを拾ったり、相手のパスをカットする場面が増えていきました。
攻撃陣も、増田さんがドリブルでサイドに切れ込めば、大野クンがスルーパスで玉田クンを走らせたり、時には大谷クンや波戸さんが前の選手を追い越して攻撃参加したりとみんなが「点を取る!」と言う意識を持っていたように感じられました。
「先制点が入れば・・・」と思っていた矢先、ゴール前への上がったボールをサツさんがクリア。
小さくクリアしたボールが名波に渡るとゴール前で浮き上がるようなシュートを放ち、失点。
「集中力が切れる」と言うのはああ言う事なのかと思うくらい、サツさんがクリアした後、一瞬、選手の足が止まっていたのが分かりました。
でも、失点して気落ちしている場合ではありませんでした。
時計を見れば前半もまだ15分くらいはある、前半、もしくは後半の早い時間帯に追いつければ・・・と思い直して応援を続けました。
そんな気持ちが選手に伝わったのでしょうか、前半終了間際、ジュビロゴール前に飛び出した大谷クンがキックを喰らってなんとPK。
アウェイ自由席からは遠い方のゴール前での出来事だったのに、大谷クンの体がまるで海老のように「く」の字に曲がったのがはっきりと見えてしまいました。
大谷クンが体を張って奪い取ったPKを玉田クンが冷静に決めて同点、そして前半終了。
後半に入っても前半と変わらぬ戦いぶりに「サポも選手もこんなにがんばっているんだから、頼むから勝たせて」と祈っていると、磐田が動きます。
隊長に代えてグラウが投入されます。
前日の練習では「ゴンがこういう動きをしたら・・・」と練習をしてきたのにあっさりと交代、しかも、私の中では「気が付くとボールを持ってゴール前にいる」イメージの強いグラウ。
私の不安が増すようにレイソルが押し込まれる時間が増えます。
そんな中、雄太さんを中心にDF陣が懸命に踏ん張り、何度も「あわや失点」と言うシュートをゴールからかき出していきます、守備陣の踏ん張りに応えるようにカウンターをくり出す攻撃陣。
結局、時間切れで試合終了。
途中、羽地さんのおしいシュートとかありましたが、入らなかったものはしょうがないです。
それよりも「もうちょっとで得点」より「もうちょっとで失点」と言う場面の方が断然多かったことを考えれば、「よく守った」と言いたいし、「もう少しチャンスがあったら」とも思います。
試合終了後、選手がゴール裏まで挨拶に来てくれました。
控えの選手や交代した選手たちも全員がゴールよりもスタンド寄りの所にまで来てくれて、「次もかんばるぞ」と言わんばかりに手を振ってくれた姿に「勝つまで泣くのはやめるぞ」と決意した涙腺が早くも「前言撤回」してしまいました。
次の試合ももちろん泣く準備はできているので、次こそ頼みます。
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