トップページ柏レイソル観戦記2004年>2004.6.26 セレッソ大阪×柏レイソル

■2004Jリーグディビジョン1 1stステージ第15節
2004.6.26(Sat)15:00〜 長居スタジアム
セレッソ大阪 1−5 柏レイソル
【得点者】大阪−西沢明訓(13分)
柏−玉田圭司(34分、37分、53分)、増田忠俊(82分、88分)

■もりやすの感想

 7月4日。だいぶ遅くなりましたが観戦記を書きます。



 図らずも裏天王山となったこの試合。大阪はうだるような湿気でした。開場まもなく雨もぱらつき、ぐったりというかまったりといった雰囲気でした。

 俺は不思議と会場に入ってから妙な違和感を感じました。それがなんなのかはわかりません。アウェーなのにメインゲートから入場できたからかも知れませんが、なんか妙な雰囲気でした。

 この日のスタメンを全く知らなかったので、山下がスタメンであることに驚く俺。そして喜ぶ俺。久しぶりの山下と玉田です。期待も膨らみます。



 ここで、いきなりこの試合の「シメ」ですが、いろんな意味で「やっときたよ〜」という喜びの感情に溢れました。



 試合開始からまたしても妙な違和感を感じます。それは、大阪が妙に「イケテない」というか「手ごたえのない」感じがしました。序盤から前がかりにプレッシャーをかける柏に対し、大阪はこれまでの柏以上にチグハグな感じがこの試合でしました。

 「こりゃ勝てるな。」序盤に直感で感じた俺。いくつかの決定機を逃しますが、いつか、この蒸し暑い中踏ん張っていればいつか必ず点が取れると思いました。

 そんな中、不意の失点。妻しなこの顔がまたしても険しくなります。前節の試合を見た後のアウェーでの早々の失点に、普段ならへこむはずですが、なぜか俺は大丈夫まだいけると感じていました。むしろこれは西澤のシュートが凄かった。あれは止めらんないから気にせずまず点取れ。と、思っていました。

 しかし、大阪はチグハグながらも柏のゴールを脅かします。少々不安になる俺。そんな俺に対し「だまって見てやがれ小僧。」といわんばかりの雄太のハッスルです。この試合を通して雄太はさすがでした。やはり神でございます。



 そうした危機を乗り越え、ここからはもうご存知玉田ショーの始まりでございます。立て続けに2点をかっさらうその姿に、俺は「やっときたよ〜」を連呼していました。代表で活躍すればするほど、柏での活躍に過度な期待をし、そして責任を一身に背負っていた男の逆転劇です。やはり玉田。さすが玉田。たまだ玉田(意味不明)

 しかし、俺はここでは、やはり山下を称えたい。嫌というほど感じましたが、山下がいるといないでは今年の柏は全く違うチームといっても過言ではないと思います。自身はまだ得点してませんが、その動きの質、得点への欲望はやはり唸ります。さすが妻しなこも認める男山下です。玉田のゴールと山下の復活。「やっときたよ〜。これだよこれ。」を連呼するばかりです。

 前半終了。柏の試合で久しぶりに3点入る前半。しかも逆転といういい状態です。序盤に直感で感じたとおりの展開に浮かれつつ、後半もワクワクさせてほしいと願いました。



 後半開始。俺の期待は玉田のハットでした。ここまできたんだからまあ軽い気持ちで狙ってみ〜よ、と思っていたらあっさりハット。その前の谷澤の粘りが全てですが、タイミングよく飛び出し足が出ました。玉田やったよ。あんた男だっ。もうここらへんから脳内の毛細血管が数本きれた自覚があります。

 すっかり浮かれた俺ですが、隣りでは妻しなこが一層険しい顔をしています。「どうしたんだよ。気分でも悪いのか?」と聞くと、「2点差が一番やばいんだよ。ここからが勝負だよ。」とのこと。妻しなこはすっかり勝負師の顔だったのです。浮かれ気分の俺はちょっぴり反省しました。

 妻しなこの戦術眼はあたっていました。2点リードでさらに相手に退場者がでてから、何やら雲行きが不穏になりました。柏はこれでよしと思ったのか知りませんが、「相手にあわすサッカー」をしている様な気がしました。そんな余裕はないはずなのに、もっと点を取らなければいけないのに、なにやらまったりモードです。

 こうなると当然相手につけこまれます。サイドから崩されあわやの場面が連発です。神である雄太がかろうじて止めまくりましたが、非常に嫌な時間帯でした。が、この流れを止めてくれた男がいました。

 増田です。勝負師の顔をした妻しなこが、うってかわって緩んだ顔になるのが彼の登場の合図です。そして・・・そして遂に・・・

 祝!!増田移籍後初ゴール!!これこそがタイヨウフウフの待ち望んだ瞬間です。まさに「やっときたよ〜」です。本当に長居にきてよかった。ありがとう増田・・・と思っていたらもう1点決めちゃった!!夢の様な出来事にタイヨウフウフは真っ白になりました。

 試合終了。「やっときた」リーグ戦の3勝目です。俺が感じていた前節のモヤモヤを柏の選手は見事に吹き飛ばしてくれました。俺たちはこれからも柏の選手を応援します。力の限り声を出します。今日の試合のような歓喜をこれからも一緒に感じたいから・・・



 この試合の池谷監督の采配は冴えていました。山下に全てを託し、谷澤を投入し早めに仕掛け、守りに入るのかというところで増田を投入。その全てがさえわたり、選手は結果を残しました。

 苦難のステージではありましたが、巻き返しはここからです。十分にリベンジできます。

 ・・・と思っていたのですが、突然の辞任。俺は正直非常に残念です。俺の個人的な意見では、結果が出ていないものの監督を替える必要は無いと思っていました。プロジェクトを掲げた以上、どんな結果でも、池谷監督で1年やってみるべきだと思っていました。あくまで個人的ですが・・・

 本人の意思による辞任とのことなので、これ以上はいえません。また修行して実績積んで、いつか帰ってきてほしいなと思います。そして、こういう経緯でこういう状況なので、次の監督には期待します。それ以上に選手の意識改革を期待します。セカンドはもう始まってるんだなと感じました。



 以上、大変遅くなりましたが、最終節とその後の感想でございました。みなさん応援お疲れ様でした。一時力を蓄えて、また、カップ戦、セカンド、ともに一層がんばりましょー。


■しなこの感想

 こんな浮かれ気分でいいのかしら?と思ってしまうくらい、浮かれっぱなしです。


 本日のスタメンは永田クン、近藤クン、中澤クンの3バック、明神様・大谷クンのボランチ、右に波戸さん、左に平山クン、トップ下ホベルト、2トップには玉田クンと山下さんと言う布陣。
 山下さんケガは大丈夫なの?と心配しつつ試合開始。


 序盤は互角と言った感じで進みますが、ミドルシュートをくらってあっさり失点。
 あのシュートは正直言ってよかったですが、これから何失点するんだろうと不安がモクモクと心の中を支配し始めます。
 そしてそんなすんばらしいシュートに押されるように、セレッソが押せ押せの状況になりますが、ここで何とか守りきるとそこからはジリジリとレイソルが押し返していく展開になります。
 今まではドリブルで転がすしかできなかった攻撃が、山下さんが入ったことによりパスとドリブルを上手く組み合わせる攻撃へと変わっていきました。
 玉田クンと山下さんの息が次第に合うようになり、惜しいシーンが続く中、前半終盤へ。


 ゴール前で玉田クン・山下さんのキレイなパス交換が決まり、最後は玉田クンのスピードでゴールに押し込み1点目。
 やったぞ、でもまだ油断するなよ〜、1点じゃ引き分けにしかならないのよ〜、と心の中で叫んでいると、3分ほど前に見た光景とほぼ同じような攻撃であっさり2点目。


 そのままハーフタイムに入りますが、最近のしなこさんはすっかり心配症になってしまい「2点じゃダメだよ、次、失点したら追いつかれちゃうんだから、そうなったらズルズル失点しちゃうんだよ〜。」と後半になったら大量失点しちゃったりするイメージばかりが頭を駆け巡ってました。


 後半、平山クン→谷澤クン投入。
 谷澤クンが左サイドでセレッソDFとボールの取り合いになり、上手く体を使って抜き去るとゴール前にグランダーでクロスを上げると玉田クンがキックで合わせて3点目。


 「やったー、3点目。でも、まだ安心しちゃダメだよ〜。」としなこさんの心の中は依然として不安でいっぱいでした。
 そんな不安が増すかのようにここからゲーム自体がダラッした展開になります。
 特にレイソルはボールをただ回すだけで、なんだか「見ててつまらない試合」になってきました、あまりのつまらなさに「これで1点でも点取られたら勝ってもブーイングしてやる。」とまで正直思ってました。


 そんな状況に池谷さんが動きます。
 ふとベンチを見ると誰かが交代の準備をしてる・・・と思ったら背中に「12」とあるじゃない!
 応援で目一杯のもりやすの肩をバンバン叩いて「ほら、見て見て!増田さん出るよ〜!」と浮かれモードにスイッチが入りました。


 ホベルト→増田さん投入で、谷澤クンがトップ下、増田さんが左サイドに入ります。
 交代早々、増田さんがシュートをホームランしてしまい、ガッカリするしなこさん。


 が、その後、中盤からゴール前に上がったボールがセレッソDFの頭上を越えると、そこに走りこんできた増田さんがGKと1対1になり、足でチョンと押し込むとボールはゴールに「ポヨンポヨン」と吸い込まれていきました。


 ガッツポーズの増田さんがアウェイ自由席の前まで来て、両手をブンブン振り上げゴール裏をあおるポーズ。
 もう「浮かれメーター」が振り切れるくらい飛び跳ねてしまいました、今日ほど「増田さんプチフラッグ」を作って良かったと思った日はないくらい。


 増田さん初得点に浮かれていると試合終了前、波戸さんからのクロスに宇野沢くんが頭で合わせようとするのですがGKがはじき、そこに詰めていた増田さんがシュート!


 「えっ?ホントに?!」
 ただでさえ浮かれている状態だったので、一瞬、目の前で起こったことが信じられないくらいでした。


 そのまま守りきって試合終了。


 内容はまだまだ問題はありますが、何よりも勝って良かった、増田さんのゴールが見れて良かった、今はそれに尽きると思います。


 個人的に言いたいのは・・・雄太さんかな。
 玉田クンや増田さんもものすごーく良かったですが、最初に失点された後、守備が浮き足立ってしまい、あわや追加点を決められそうな時に雄太さんがファインセーブで何とかしのいでくれた場面がありました。
 その後、玉田クンが3点目を決めた後にも失点しかけた場面があり、その時も雄太さんの「神がかりセーブ」やら「神がかりプレッシャー」で難を逃れていました。
 それらがなかったら、絶対この結果にはならなかったと思います、その点では雄太さんの存在が光っていたなぁ〜と思います、「ありがと〜、ありがと〜、雄太よありがとう〜♪」って歌ってもよかったくらい。

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