もりやすの小部屋



2002.8.25  夜明け前 −ジュビロ磐田戦 パート2−
 まずは前回コラムの訂正から・・・・

 私めはピッチの選手を見た時、4バックだと思っていましたが、正確には5バック(タノがDF)であったようです。ごみんなさい。

 さてさて、その5バックにも関わらず2失点してしまったレイソル。ハーフタイムの太陽夫婦はどんよりしておりました。

 妻しなこは、「1点も取れないで負けるのが一番くやしいよね〜。後半点取ってくれるかな〜?」と不安げな顔で言いました。俺も全く同じ思いで、後半は一体どうなっちゃうんだろ?と、心配でたまりませんでした。

 この時、外では花火が突然あがり、それと同時に選手がピッチに戻ってきました。一部のお客さんは、花火に歓声をあげていましたが、俺は選手から目を離せませんでした。

 「意地をみせろ・・・・・意地をみせてみろ・・・・。」

 呪文のようにつぶやく俺に、隣りに座っていたお姉さんが気持ち悪そうにしていました。


 後半開始。始まってみてみると、みっちゃんと玉田が前半よりも高い位置にいることに気づきました。どうやら本格的に3バックにしたような感じです。「もう攻めるしかない。」そんな気持ちが伝わってくるようでした。

 そして、これがピタリとはまりました。みっちゃんと玉田が再三相手の中盤の裏をとり、チャンスが続いていました。特に玉田は守備にも貢献して、攻撃時には西の裏のスペースをがんがん走り込んでいきました。

 こうして、我が太陽夫婦の心配を一気に取り除く1点が生まれました。左サイド深くから、いったんバックに戻して右へサイドチェンジ。みっちゃんへボールが渡りました。「みっちゃんあげろ〜。」俺が叫んだ時、みっちゃんは切り替えしてクロスをあげたのです。左足で。そのクロスはニアに絶妙に弧を描き、フリーになっていた望へどんぴしゃに渡りました。

 「ぬおーーーーーーーーーーーっ!!!」

 俺は立ち上がって声にならない雄叫びをあげました。隣りでは我が妻しなこが人知れず号泣しています。本当に見事なゴールでした。

 みっちゃん・・・・・あんたすげえよ・・・・。そう思いながら、アップを見た時の確信は間違いではなかった事に喜びを噛みしめていました。それにしても左足のクロス・・・・・。あの軌道のクロスは今でも目に焼きついています。

 「こっからだよ。まだまだいけるよ。」しなこに興奮しながらそう言って、実は自分にも言い聞かせていました。信じること。願いを託すこと。それだけで人間はこんなにも熱い時間を費やせるのかと、心の中で自問自答していました。そうこうしているうちに願いが通じるのです。

 起点は後半素晴らしい突破を見せていた玉田でした。服部は玉田をファールでしか止められず、FKになったのです。蹴るのは大野。直接か・・・・と思いながら見ていました。大野が蹴る瞬間、大外から一直線に飛び込んでくる物体が・・・・・

 ナ、ナベだーーーーーーーっ。

 ボールはナベのどこぞ(後に確認したら胸だったような・・・)にあたり、ゴールへと吸い込まれていきました。同点。この時、確かに柏の葉が久しぶり?いやはじめて?揺れました。

 ふと見ると、隣りではまたしても妻しなこが号泣。そんな妻しなこと飛び跳ねて喜びました。

 同点、まだ十分時間はある。いける!!。

 スタジアムはそんな空気が充満していました。同点後も圧倒的に攻めつづけるレイソル。相手は王者といわれるジュビロ。まるでどちらが優勝かかっているのかわからなくなるような感じでした。


 思えば、この後半の柏レイソルの攻撃は、ボールを素早く回し、テンポ良く攻撃する・・・・・・まさにペリマン氏が目指そうとしていたサッカーなのではないのでしょうか?ペリマン氏が解任され、チームの状況も最悪になってようやく、目指していたスタイルが完成されていく・・・・・なんとも皮肉であり、また、最終節の後半になってようやく持ち味をだしているという現実が、今の苦悩を表しているような気がして、なんとも言えない気持ちになりました。


 そうして、後半30分が経過した時、急に悪寒が走りました。思い出してしまったのです。W杯後の柏は、後半30分以降に必ずといっていいほど失点をしていました。京都も鹿島も横浜の時も・・・・あと一歩というところで地獄に落とされていたのです。

 「集中だ・・・・・ここは集中してくれ・・・・。」祈るように心の中でつぶやきながら、時間を確認しながら、ピッチの選手を応援していました。そうして・・・・・・・・・


 試合終了。結果は負けてしまいました。最後の失点は我が太陽夫婦が見ていた位置からは、「ん?入ったの。」てな感じにしか見えませんでした。呆然。まさに呆然といった言葉がピタリと当てはまる結果となってしまいました。

 終了後、選手の姿には、悔しそうだけれども悲壮感は感じませんでした。意地を見せてくれた、闘志を見せてくれた選手たち。僕らは拍手で称えました。結果以上の、連敗という現実以上にこれからを期待させてくれる、そんな試合内容であり、僕ら観客も十分感じ取れた内容であったと思いました。

 ピッチでは表彰式が行われようとしていました。しなこに促され、足早に競技場をさる我が太陽夫婦。帰りの道中では、悔しいながらもいい試合が見れたことへの充実感がありました。

 これだから、柏レイソルはやめられねー。





 この文章を書いている現在までにも、大柴選手の移籍など様々な動きがおこっています。なんといっても、2ND開幕まで1週間をきっているのです。選手は大変ながらも、なんとか結果を出してほしいと思います。悪夢はもう終わりです。開幕戦は札幌。これに勝てないとちとキビしいぞ・・・・・・。悪夢が終わっているのか、優勝へまっしぐらか、ジャッジメントデイは8月31日です。

 我が太陽夫婦は、自宅で念を送ることになりそうです。我が家には、スカパーありだがBSなし(にもかかわらずBS-iはある)なのです。札幌いきてえ〜。でも金がね〜。(愛する妻しなこはしっかり者なので、金がないのは俺だけです。)


 とにかく2NDは頑張ってもらいましょう!!期待していますぜっ!!

 あ、そうそう。もちろんナビスコもネっ(^o^)