2002/9/1〜9/30


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9月30日(月)

新聞のTV欄を見ていたら、本日からNHKの朝ドラが新しくなると書いてあった。
ドラマのタイトルは<まんてん>。
舞台は最初は屋久島だという。
ほおぉぉぉぉぉぉ。

何が<ほおぉぉ>なのかと言えば
屋久島へは一度だけ行ったことがあるのだ。
たった一度だけ。
けれどそれは、今では立派(?)な島旅フリークと化した我々夫婦が、初めて2人で旅した島なのである。
最初の一歩なのだ。
もう10数年前のこと。いやぁ、お懐かしい。


10数年前の屋久島は、まだ<世界遺産>に登録していなくて
               (いや、世界遺産という言葉自体なかったっけ)
はっきり言って、ちょっとショボくれた観光地・・・だったと思う。
観光客は1泊2日の団体旅行客か釣りのおっさん。
もしくは2000メートル級の山を登って杉を見に行こう!という、山男&山女。
年間の観光客は10万人そこそこで
行ったのが10月という半端な時期だったせいか、本当に客がいなかったことを覚えている。

そうそう、泊まった旅館は1泊2日の団体客ばかりが普段来ているせいで、
4泊5日もした我々に手を焼いていた。連泊すると、食事に変化を付けなければいけないから・・・・・。
島で借りたレンタサイクルもすごかった。
ボロい自転車なのは構わないけれど、メンテナンスが悪いせいでペダルが重い!
ものすごく重い!
どれくらい重いかと言うと
長い長い坂道を<下っている途中で>自転車が止まってしまうほど、重かった。すごかった。
そして長い長い上り坂を見たとたん、もうあきらめて自転車を返しに行ったのだ。我々は。
そういうすごい自転車を平気で貸してくれた島だった。

そういう島だから土産物もいよいよ無い。
「屋久杉せんべい、なんてのしかないのと違う〜〜??」
などとと言いつつ土産物屋へ入って行くと、本当に<屋久杉せんべい>しかなかった。
いや、確か<パインせんべい>というのもあったかな?でも、どっちもどっちだった。
とても買う気が起こらないくらい、パッケージも見た目も悪かった。不味そうだった。本当に。
私がそこで、当時働いていた会社のみんなにお土産を買ったのかどうか・・・
もう覚えはていないけれど、夫は勇敢にも<パインせんべい>を買っていた。
そして、食べた職場の同僚から大ヒンシュクをかった!・・・と言っていた。
みうらじゅん氏言うところの<いやげもの>の世界。
そういう島だったのだ。当時の屋久島は。


今の屋久島は<世界遺産>に登録して以来、年間20万人以上の観光客が来ているという。
我々が行った頃の倍以上である。
新しいホテルも立ち、きっと華やかな<屋久杉パイ>とか<縄文杉ケーキ>
なんてのが出来ていることだろうし
レンタル自転車屋さんには、立派なマウンテンバイクが並んでいることだろう。
今行くと、全然違うのだろうなぁ・・・・・・・・・・・・・・・・
と思いつつ、<でも、あれだけは変わっておるまい>と確信することもある。
あれ。


屋久島は、周囲ほぼ100キロメートルの円形の島。
島には2つの町がある。
周囲100キロの島に2つも町が必要なのか??と思うけれども
人口が約2万人いるそうだから、自治体を2つに分けた方が都合が良いのかもしれない。
ともあれ、丸い島の北半分が<上屋久町>、南半分が<屋久町>と言う。

10数年前、レンタカーを借りて、この島を一周する海沿いの道路をドライブしていた時のこと。
北から南へ、つまり上屋久町から屋久町の方へ向かっていた我々は
島の真ん中当たりにある、町の境界線付近で
こんなどでかい看板を目にすることになる。


<お買い物は町内で。 上屋久町>
<煙草は町内で。  屋久町>

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。


自治体の財源確保はどこも難しい。
難しいけれども・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

以来、我々はこの町境界線を、当然のように<38度線>と呼ぶことになるのだけれど
そう呼ばずにはいられないくらい
2町間の対立・・・いえいえ、ライバル意識が濃い湯気のように立ち上る場所だった。
今や<屋久島>と聞いて、真っ先に思い出すのがその町境界線上の風景
というくらいに、強烈な場所。
いや、もちろん大笑いしながら見たのだけれども。


そんなこんなで思い出深い屋久島。
今の風景はどんなかなぁ??と興味を引かれていたのだけれど
バタバタしているうちに、当の朝ドラは8時15分の放送も12時45分のも見逃してしまった。
う〜〜〜〜〜〜ん、残念無念!


9月28日(土)

ふと気がつけば9月も終わり。
サッカーのW杯が終わって、もう3ヶ月である。あっという間である。
あの時の、我が日本チームの戦いぶりは今でも記憶に生々しく
特に初戦のベルギー戦から、第二戦のロシア戦に至るまでの数日間の緊張としんどさは
選手でもないのにものすごいものがあって、いまだ忘れようったって忘れられない。
もちろん、ロシア戦に勝って決勝トーナメントへ進出を決めた時の、爆発するような喜びも。
                         (掲示板でもそーとー盛り上がりましたっけね♪)
そういうわけで我が日本チームの試合に関しては、間違いなく本年のトップニュース。
年末にある<2002年 重大ニュース>のトップ項目になるはずである。私的には。
が、
それ以外のW杯の記憶はというと・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

新シーズンが始まったとたんに、すべては忘却の彼方に消え去ってしまった。
昨夜、今年のW杯の優勝チームは??と、ふと考えて、一瞬頭が真っ白になってしまったワタクシ。
えっ・・・・・・・・・・・、・・・・・・・ド、ドイツ・・・・・・・・・・???
などと本気で思った。
それくらい、きれ〜〜いさっぱりと忘れてしまっていたのである。
私の記憶回路も相当なものだけれど、でも、そういうものだと思う。新シーズンが始まれば。
世界はドンドン動いている。
ヨーロッパでもチーム間でドッサリと選手が移籍し、
ハッと気づけばJリーグには、アン・ジョンファンがやって来て
さらに気がつけば、小野伸二君の髪の毛が伸びている。
いや、何が時の流れを感じさせるって、
小野君の髪の毛の伸びほど、それを実感させてくれるものはない。
   ・・・けど・・・・・・・・・・あの髪。
   ああ、小野君、あんたまで髪を染めないでも・・・・・・・・・・・(ああ、猫も杓子も・・・)。

もちろん!小野君が髪を伸ばすのは大賛成である。
かねがね私は、サッカーのような過激なスポーツで坊主頭はまずいんじゃないか??と思っていた者だ。
アメリカのバスケ選手の影響か、昨今坊主頭のアスリートが全世界的に増えているけれど
バスケや野球や卓球ならまだしも
サッカーみたいに激しい接触プレーの多いスポーツで、あの頭は危険な気がする。
ヘディングの競り合いで頭と頭がぶつかることも多いし、頭を足でけっ飛ばされることだってある。
そりゃバスケも接触プレーは多いけれど、サッカーに比べれば危険度はだいぶ低いんじゃなかろうか?
選手同士の接触だけではない。
ボールを頭で受けることだって相当危険なはず。
もちろん、ヘディングはおでこでするものだけど、
相手選手と競り合っていれば、当てたくない頭部にもボールは当たる。
こぼれ玉が頭にぶつかることだって多々あるだろう。危険である。
どれくらい危険かと言うと・・・・・・。


以下は、元サッカー小僧である夫の証言である。
夫が中学時代のこと。
ヘディングを練習し始めたばかりの夫は、おでこではなく、頭頂部付近でヘディングをやっていたそうだ。
重い、堅い、そしてスピードのあるサッカーボールを頭で受け続けて
中坊の彼がどうなったかというと・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


髪が薄くなった。
その部分だけ。


え、円形脱毛症!?????

とあわてた母親が、速攻で皮膚科へ連れて行くと
皮膚科の医師いわく
「あ、髪の毛が擦り切れとる・・・」
だったそう。
つまりサッカーボールを頭で受けるというのは、それくらいの衝撃があるということだ。
坊主頭なら頭の皮膚が切れてもおかしくないのでは??と思う。ほんまに危険である。

そういうわけで、小野君のみならず、ロベルト・カルロスやロナウド、イングランドのファーディナンドetc.
ハゲ頭の選手の健康を、とっても心配していた私である。
小野君もこのまま伸ばして、安全面を考えると、いっそアフロにしていただきたいくらいなのだけれど
さぁ、髪型にこだわる彼は、この先いったいどういうヘアスタイルで我々を楽しませてくれるのでしょうか?
染めるのは、本当に猫も杓子もなので、こだわり派の彼らしくないねぇ・・・
と、個人的には不満なのだけれど。

というように、様々な変化をとげつつ新シーズンは進む。
W杯を忘却の彼方に追いやって。

今日から韓国の釜山でアジア大会。
トップを切るのは、サッカーのパレスチナ戦だ。
<ポスト2002年W杯>の若手の活躍はどうだろう??
ポストナカタ、ポスト小野も当然育っているはず。
頑張れよ〜〜〜〜〜〜〜〜!!と、心の中で笛や太鼓を打ちならす、1サッカーファンの秋。

9月23日(月)


お彼岸の中日である。
この時期になると、カレンダーを見ていたかのごとく、彼岸花がスックと伸びだし
田んぼの畦から川の土手から真っ赤っかになるのが、毎年ながら不思議。
日本は北から南まで長いから、すべての土地がそういうわけではないだろうけれど
ここ香川県では、本当に連中は地下で暦を見ているのではなかろうか??と思うほど
お彼岸ピッタリに地面から伸び出してくる。
秋じゃのう・・・・・・。
とはいえ、この時期、季節を感じさせてくれるものは、こういう風情のある物ばかりではない。
本日も私は、日傘をしっかりと握りしめて外へ出た。
秋の紫外線を避けるためばかりではない。
あいつらの体当たりを避けるためでもある。
あいつら。
それは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

10日ほど前から、近所の小学校や寺や神社の桜とカリンの木が見る見る裸になっている。
原因はもちろん毛虫。
私が体当たりを恐れているのはこいつらである。
木々が裸になり、木の根元が奴らのフンだらけになると
「ああ、秋が来たのね」と、しみじみ思う
と言うのは大ウソで、私は戦々恐々としつつ外を歩くことになるのだ。


昨年の秋のこと。
近所の地蔵堂へ行くと、お地蔵さんの頭にカマキリが一匹のっかていた。
秋に元気なのは毛虫だけではない。カマキリも恋の季節で元気である。
このカマキリも恋の相手を捜しつつウロウロしているところだったのであろう。
彼(小さいから多分オス)の邪魔をせぬよう気をつけながら
お地蔵さんの周りをほうきで掃いた。
掃除が終わって、近所のスーパーへ。
スーパーの入り口を入ったところで、側にいたお姉さんがふいに言った。

「あなた、頭にカマキリが乗ってますよ。」


ぎょえーーーーーーーーー!

と言いたいところをなんとかこらえた。衆人の前だもの!
こらえたけれど自分の頭のてっぺんなんて、自分では見えやしない!
どこ!?どこよどこどこ!??カマキリは!?!!!!!
と、あせる私を気の毒がって
声をかけてくれたお姉さんは、おっかなビックリ、頭のカマキリを払いのけてくれた。
足元に落ちたカマキリは
「あら、まずいですわ〜〜〜〜〜〜!」とでも言いいたげな格好で
一目散に出入り口から逃げて行ってしまった。
・・・・・おのれ。
身をかがめて掃除をしているすきに、お地蔵さんから私の頭へ飛び移ったな!?
・・・それにしても、地蔵堂からスーパーまでの距離は歩いて20分。
20分間、カマキリを頭に乗せたまま道をヘラヘラ歩いていた私っていったい・・・・・・・・・・・・・・。
ジーンズのファスナーを開けたまま歩いているのと、どっちが情けないか?
と、思わず比較検討せずにはおれなかったほど情けなかった!田舎とはいえ。

が、


カマキリだからまだ救われたのである。
これが、乗っかってたのが毛虫だったらもう大騒ぎだっただろう。
声をかけてくれたお姉さんも、毛虫なら絶対に払いのけてくれまい。
私だってヤダ!
「キャ〜〜〜〜〜!取って取ってぇーーーーーーーーーー!!」
と叫びながら、スーパー中を私は走り回らなければならなかったかも。
それを考えると、以来、裸になった桜の木の下を、うかつに通る気にはなれなくなったワタクシ。
本日も日傘でしっかりガードしつつ、足早に寺の山門の、桜の木の下を走り抜けて
お彼岸のお参りに行ったのであった。
え?山門にある鐘?
この時期そんなの、呑気に突いていられません!(ごめんなさい。ご本尊様!)


9月18日(水)

明後日は彼岸の入り。
お彼岸のお供えを買いに、ダッシュで出かけたワタクシ。
出かけた先のデパートは、当たり前だけれど、全館秋冬色に染まっていた。
あああ、とうとう衣替えの季節が来てしまった・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
お察しの通り、私が一度もスカートをはかないままに。


それでも、神サマは私にチャンスを与えようとして下さったのである。
スカートをはかない・・・という日記を書いた直後に、旧友のmiwaco嬢からメールがやって来たのだ。
いわく
「直島へコンテンポラリー・アート・ミュージアムを見に行って、ついでにフェリーで香川へ寄って
イサム・ノグチの美術館へ行くから、ついでに会いまへんか?」
そう、イサム・ノグチの美術館は我が家から直線距離で6キロくらい。近いのである。
そういうわけでチャンス到来。
またしてもスパイの接触みたいなことになるけれど、
1時間だけ会ってうどんを食べることになったのだった。
1時間ポッキリとはいえ、大学を卒業して以来、18年ぶりの再会である。
が・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。


クローゼットを開けて、またしても私は挫折した。
洗濯→アイロン→めんどい!  ・・・というあれである。
服はもういい!!
・・・この時点で私は完璧に<おっさん>だった。
<おっさん>ってどういうことかと言いますと・・・・・・・・・・。

経験のある方は思い出していただきたい。
ある日突然、中学・高校、あるいは大学の<同窓会>の案内状がやって来る。
それに<出席>の返事を出した。そのとたん、女という者はどうなるのか!?
<出席>に○を付けた瞬間から、およそ女の考えることは以下の3つのはずだ。

1: 何着て行こう!??????
2: 髪、どないしよう!??????????
3: あかん!このシミ!このシワ!隠さな!!!!!!!


人によっては、これに<痩せないかん!!>などというノルマも加わるだろう。
とにかく、およそ女というのは、このようにオソロシク見栄っ張りなのである。
その点、殿方というのは度胸がある。
私は3年ほど前に、高校の同窓会というものに出席したことがあるのだけれど
(これが生まれて初めて出席した同窓会だった)
結構大人数の出席者の内、女性陣は、ほぼ99・5パーセントがスーツかワンピース姿だった。
(・・・あとの0・5パーセントは、私と・・・え〜〜と・・・・・・・)
比べて男達はというと、気合いが抜けきっていた。
あきらかにおニューではないポロシャツにチノパンの奴。
まったくおしゃれではない、フツーのTシャツにジーンズ姿のおっさん。
会社へ行くスーツをそのまま着てきた奴。
そして、出た腹を隠さない。去っていった髪も、ありのまま。
・・・・・・・女から見ると、ものすごい勇気である。
同窓会があるからダイエットする男とか、アデランスへ走る殿方というのは
やはり、あまり想像できない。
殿方には、ルックスに関して見栄を張る・・・という発想は、あまりないものなのだろう。
仕事とか、家を建てたとか、そういう別の部分では見栄を張るかもしれないけれど。


と、いうわけで、miwaco嬢に18年ぶりで会いに行く私は、すでにおっさんだったわけだ。
ただ
かろうじて私にもプライド(??)は残っていたのである。
ファウンデーションは塗った!
だって、髪はもうボサボサ。顔も睡眠不足でヨタヨタだったんだもの。
せめて顔色くらいは・・・・・・・・・・・・・・・・・
ということで、なんとかおばはんの領土に
足の小指の先を引っかけ食い下がっている・・・状態で私は出かけた。
先週の火曜日。再会のうどん屋へ。

miwaco嬢はち〜〜〜っとも変わっていなかった。
少なくとも私にはそう見えた。
・・・ただ、
  「いや〜〜〜〜〜〜!全然変わらへんなぁ〜〜〜!」というセリフは
  <◎◎小学校同窓会会場>というようなところで
  50代60代のおばはんが口にしているのも、世間では良く見る風景である。
  昔なじみの目には、ある種のフィルターがかるものなのかもしれない。
  はたから見たら、我々の再会風景は、40のおばはんが並んで立ってるだけなのかもしれない。
  う〜〜〜〜〜〜〜ん。
  これはそのうちHIBARI嬢にも会って、そっちも確認してみないと。
とはいえ、miwaco嬢もHIBARI嬢も、歳よりうんとこ若く見える方でしょう。


ともあれ
こういうわけで、私の春夏用スカートは、またしても日の目を見ることなくお蔵入りすることになりそうだ。
・・・・・なのに
先日届いた<エディー・バウアー>の秋冬物の通販カタログをチラチラ眺めながら
私はまたしてもバカな独り言を言っているである。
「・・・こういうスカートがあれば、いざという時、ちょっとおしゃれするのにいいのよねぇ・・・」

おまえに<いざ>も<ちょっとおしゃれ>する時も
絶対にに来ないよ!!

と、自分で自分に突っ込みを入れながら・・・。


朝: 野菜炒め(エリンギ、にんじん、なす、卵)
   サラダ(トマト、きゅうり、カイワレ)
   フランスパン2切れ、オリーブオイル、柿、紅茶
昼: ゴーヤのンブシー(ゴーヤ、赤ピーマン、厚揚げ、豚肉)
   アーサーのお吸い物(アーサー、豆腐、ショウガ)
   どくだみ茶


9月8日(日)

高橋家のCDラジカセは、相変わらずイカレたままである。
新しいのはいまだ買えず。
イカレたラジカセを相棒に過ごす毎日。

さて、昨日の土曜日の夜。そんな私を憐れんで、夫が言った。
「よし。俺がなんとかCDを聴けるようにしてやるわ。」
・・・断っておくけれど、夫は理工系ではない。
理工系ではない人間が、こういうハイテク機器を直す・・・・・と言えば
当然<ぶったたく!>だろう。昔のTVによくやっていたように。
が、夫はぶったたかなかった。
代わりに、CDラジカセを10センチほど持ち上げ、ドッスン!!
と床に落としたのである。
ムチャクチャなことするわぁ
と思っていたのだけれど、驚くなかれ!!CDが鳴り始めたではありませんか!!
ウッソォーーーーーーー!!!
と叫びたいところだけれど、ホンマなのだった。
こんなもんなのかい?ハイテク機器って・・・・・・・・???


ともあれ、CDが聴けるようになって、やれ嬉しや、である。
本日日曜日。私は久し振りにCDを聴きながら仕事を始めたのだった。
ところがエヴリシング・バット・ザ・ガールを聴き始めて1分半後
フッ・・・・と音が消えた。
その後はうんともすんとも言いやしない。
おまけにテープやラジオの音まで出なくなった!
OH!NO!!NO!!!
思わずラジカセを持ち上げ、夫と同じようにドッスン!と落としてみたのは言うまでもない!
が、今回はダメだった。
とほほな思いで電源をオフにし、沈黙の中で仕事を続ける高橋。
しかし、一人、沈黙の中で漫画なんて描いてたら人間どうかなってしまうもの。
耐えられなくなって、もう一度ラジカセに電源を入れ、テープを回してみた。
すると、ちゃんと音が出るのである。
良かった・・・・・
と思うより、この優柔不断なラジカセの態度に怒りがわいてきた!
ええかげんにしなさいよ!!だ。


仕事のことを日記に書くと、愚痴やら泣き言やらが続出しそうなので書かなかったけれど
沖縄旅行から戻って以来、7月10日から本日9月8日まで
私は1日しか休みが取れなかった。
あとはノンストップで仕事してた。
ビデオも見ず、本も読まず、どこへも遊びに行かず、くくくくく・・・。
もちろん!無理して沖縄へ行った自分の責任である。
だから愚痴っちゃいけないと自分に言い聞かせていた。
それに、我が家のお隣の奥さんなんてもっと大変なのだ。
半年前に第3子が生まれて大忙し。
大学時代の友人も、3ヶ月前に第3子が誕生している。
そう、子育てや、年寄りの介護をしてる人は
私なんかよりもっと大変。もっと年中無休。
そして、それをやりながら仕事をしてる人は、さらにさらに大変。
だから愚痴っちゃいけない。私ごときが愚痴っちゃバチが当たる・・・・・・・・・・・・・・・・・・
と、思っていたけれど・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



しんどいもんはしんどいわ!!!

・・・というより、しんどいと言ってはいけないと思うこと自体が、よけいしんどいのかな。
夫にも仕事の愚痴は言えないし。



ともあれ、こう言うわけで、今の私は、怒りの沸騰点が相〜〜当〜〜〜に低いのである。
ようするにブチ切れやすい精神状態なのだ。
そこへ持って、ラジカセのこの態度!
えええい、許せませんな!!

・・・思えば2年前の夏、ぶっ壊れた扇風機は潔かった。
突然に、バッキリと首が折れて頭が床に転がったのである。
修理は不可能!!と、有無を言わせぬその壊れっぷりに
私は壊れて2分後には、財布を握って近所のダイエーへ新品を買いに走ったのであった。
あの扇風機は、真のサムライだった・・・。
ひるがえって、このCDラジカセはどうだ!?!?!
このユルユルとした壊れよう。
士道不覚悟もはなはだしいではありませんか!!

頼みの綱は、もう夫である。
本日出かける際に
「おまえのために、ついでにCDラジカセを買ってきてやるわ。」(金は私が払うのだけれど)
と言って出かけた夫である。
この優柔不断なラジカセに変わる新品を!プリーズ!!


が、
先ほど帰ってきた夫は手ぶらであった。
MDをどうしようか??と、店頭でまたまた迷ってしまい、買うのを止めたそうである。
ああああああ!どいつもこいつも優柔不断な!!!
(ほんとに怒りの沸騰点が低いわ・・・。)


と、いうわけで、来週もこのイカれラジカセを相棒に、日々を過ごすことになってしまったワタクシである。
が、
・・・・・・・・考えてみれば、あちこちが故障した時、まめに修理に出していれば良かっただけかも。
いや、そうすれば良かったのだ。本当は。
・・・なんて考えていると
なんだか、病気になっても病院に連れていかず
気の毒なことをしてしまったペットを見ているようで、段々こっちが悪い気になってきた。
・・・よく働いてくれたのに
・・・ごめんよ。CDラジカセ(引くところのCD)。

ともあれ、私がCDを聴けるのは、果たしていつ??

9月5日(木)

昨日の我が高松の最高気温は33度。
一昨日も33度あったそうだ。
どうやら残暑は、まだしぶとく、例年通りズンッと居座るらしい。
一時、最高気温28度などという日が続き、このまま秋に突入するのかしら??
と思っていたのだけれど、それは回避されたようだ。
やれやれやれ。

なんで残暑が<やれやれやれ>なのかと言うと
一気に涼しくなった頃、こりゃ早めに衣替えをせねば・・・と考えた瞬間気がついたからだ。
「ああ、また今シーズンも、一度もスカートをはかないまま終わってしまう・・・・・・。」

そう、この春夏、私は一度もスカートをはかなかった。
そして<今シーズン>というところでおわかりのように
この春先、秋冬物の衣料を片づける際にも思った。
「あ〜〜あ・・・。いっぺんもスカートをはかんかったがな・・・・・・。」
そうため息をつきながら、何枚ものスカートを衣装ケースに放り込んだのだった。

本当に私はスカートをはかない。
年に数えるほどでもはけばブラボー♪♪
・・・数えることさえ出来ないのが、今の現状だ。
どうしてこうなってしまったのか??
勤めに出ている時は、毎日スカートだったと言うのに。
自宅勤務なので、はかない。
夫と出かける時もはかない。(出かける先は、うどん屋なんだからおめかしする理由もあるまい。)
実家へ行く時もはかない。
観察してみると世の中には、夫や自分の実家へ行く時
とてもキチンとした格好をする人も、結構いる。
が、我が両親も夫の両親も、かなりシンプルというかイージーな格好をいつもしている人達なので
私も気合いを入れておめかしするつもりはない。
親戚全体がそういう雰囲気なので、年始のあいさつに行く時さえも相当ラフないでたちだ。
もちろん、パンツスタイルで、とってもおしゃれに決めている人もいっぱいいるから
スカート=おしゃれ ということではないのだけれど
私のパンツスタイルは、要するにただのチノパンとTシャツだから・・・・・・・。

・・・・・・・・こんなんでいいんだろうか?????
いや、年齢から考えて、これでいいはずは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

と、思っていた矢先の先週。
幼なじみの女性と、高松の商店街でお昼を食べることになったのだ。
1時間だけ時間をやりくりして会うことになった。
(なんだかものすごくあわただしくて、スパイの接触みたいな感じになったけど。)
食事ったって、ここは高松。当然セルフのうどん。
が、外で人と会って食事!だ!
・・・これはスカートをはくチャンスではありませんか!!?????と、私は一瞬燃えた!
燃えてクローゼットを開けるとそこには、何年も着られないまま待ち続けるスカートやスーツやワンピース達が
「私を着まい!(着なさい!)」
と、訴えかけて・・・・・・・・・・・・・・・・・・。


バタン


と、戸を閉めた。
スカート達を見たとたん、私の心に浮かんだのは
「一回着たら、洗濯しなきゃならない。
洗濯したら、アイロンもかけなきゃならない。
・・・・・・・・・・・・面倒くさ。」
だった・・・。

・・・人間、こういうことを考えるようになったら、もう終わりである。
一生おしゃれなんか出来やしない。
あああ、せっかく買ったシャネルのスーツもジュン・アシダのワンピースも、もう着られないのね、私は・・・
という冗談はともかくとして
結局私は、いつものチノパンとTシャツで幼なじみに会いにいったのだった。
・・・・・・・こんなんでいいのだろうか??
いや、いいはずは・・・・・・・・・・・・・・・・。

こんな私が、たとえ残暑が居座って、秋の到来が2〜3週間遅くなったところで
はたしてこの夏一回でもスカートをはくことがあるだろうか??
・・・・・・・・・・・・・・自分でも、ないと思う。
それでも私は夢は捨てていない・・・というか、おしゃれをしたい!というガッツだけは持っているのである。
だから、思っている。
この秋冬こそは、スカートに足を通すぞ!!!!!

9月1日(日)

見苦しい人・・・とはどういう人間のことをいうのであろうか?
見苦しさにも多々あるけれど・・・・・。

先週の日曜日のことである。
私は夫に頼んで
文房具&画材のお店に、取り寄せを頼んであった仕事の道具を受け取りに行ってもらった。
そのお店Nは、1階が文房具店、2階が画材屋さん。
2階には、油絵やカリグラフィーの道具に混じって
漫画の画材の一角があるのである。
その一角で見かける客は、常に女子中学生か女子高校生だ。
漫研に入っていたり、自分で同人誌を作っていたり・・・・・・の子達なのだろう。
商品の棚には、連絡ノートのようなものが置いてあって
女の子達が熱心に書き込みをしていたり、書き込みを読んでいたりする姿をよく見かける。
ネットの掲示板みたいなものなのだろう。きっと。
ともかく、そこは女の子達しかいない場所。
私が見た範囲内ではそうだった。
そう、男の子は見たことがない。
・・・男の子で漫画を描く子って、いったいどこで画材を買っているのかしらん・・・??
もちろん、私のようなおばはんも、私以外は見ない。
おっさんである夫も、そこでは異質な存在だろう。
でも、ま、カウンターへ受け取りに行くだけだからな、平気じゃん!と思っていた。
夫もそう思っておつかいを頼まれてくれたのだった・・・・・・・・・が、


先日になって
「先週は恥ずかしかったわ〜〜〜〜〜!」と、思い出したように夫。
カウンターの側に女子高生でもワンサカといたのかね?と思ったが、違った。
夫いわく
その日、漫画の画材売り場にとある客がいたのだけれど
その客を見た瞬間、うろたえてしまったそうなのだ。
その先客とは?

<年の頃は30代半ば。小太り。色白。眼鏡のおっさん。>

・・・・・・・デザイナーかイラストレーターじゃないの?と私は思う。
そういう職業の人も、漫画の画材を使うことは良くあるはずだし。
が、夫は断言するのだ。
「イーーーーーーヤ!
あれは絶対にアニメおたくじゃ!!!!!」と。


私は判で押したような物の見方は嫌いである。
<見るからに画家>とか<見るからに小学校の教師>・・・という人が
全然別の仕事をしているほうが、世界は楽しい。
そんなわけで、その漫画の画材を買っていた小太りおっさんは
もしかしたら幼稚園の先生とか・・・。
が、判で押したように人を見た夫は、その<アニメおたくに決定!>の、おっさんの姿に
すっかりうろたえてしまった。
つまり、
ここにいる自分も
人からどういう風に見られているのか????????

と、いう思いが突然押し寄せてきたわけである!
おっさんの姿を客観的に見た瞬間に。

私は判で押したような物の見方は嫌いだ。
だから<40代前半。堅太り。腹がちと出てる。眼鏡のおっさん。>が、漫画の画材売り場にいたら
デザイナーさんかな?と思うけれど
そうですな、夫式に考えると
<ロリコン漫画同人誌作家>
<娘が中学の漫研に入り、その画材を買いに来さされた父っつぁん>

のどっちかかな?

もちろん、夫も自分が人からそう見えるだろうと考えた。考えてあせった。
あせりまくった夫は、カウンターで私の仕事の道具を受け取る際、
聞かれもしないのに店の人に
「いや〜〜〜〜〜。なんかようわからんけど、家族のもんに取ってきてくれと頼まれて」
「いや〜〜〜。中身はよう知らんのやけど。」
「いや〜〜〜。値段も聞いてきてないけど、いくら?」
などと、(しつこいですが)聞かれもしないのに弁解しまくったそうである。

まったくもって、見苦しい!!
夫が新撰組の隊士ならば、<士道不覚悟!>ということで
とっくに近藤勇にぶった切られていることであろう。
だいたい、そこまで弁解したらだね、
私が店の人なら<ああ、ロリコン漫画同人誌作家なんやな。この人。>と、よけい思うけど。
それに、別にいいじゃん。趣味は人それぞれでしょ!!


・・・・・・・と思っていた私だけれど
でも、考えて見れば、・・・もし逆に私が夫に頼まれて
<松坂慶子ヌード写真集>などというものを、本屋に取りに行かねばならないとしたら・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
やっぱり聞かれもしないのに、カウンターで山ほど言い訳を始めるかもしれない。
私も多分きっと、見苦しい。

というわけで、この一件は水に流すことにしたのだった。
日記のネタにだけして。


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