ギャラクシー・クエスト Galaxy Quest

1999年 アメリカ映画    ディーン・パリソット 監督作品



<あらすじ>

約20年前に放送されたSF・TVドラマシリーズ<ギャラクシー・クエスト>は
今も、熱心なファンから愛され、
マニアを増やし続けているカルト番組。

しかし、宇宙船<プロテクター号>の乗組員を演じた俳優達は、
20年経ってもTVドラマのイメージでしか、自分達を見てもらえないことや
仕事と言えば、ファンの集いへの営業回りばかり・・・
といった現状に、もう、うんざり。

そんな彼らのもとへ、ある日突然、宇宙人の集団がやって来る。
地球の電波を受信し、<ギャラクシー・クエスト>を観ていたというエイリアン達。
彼らは、なんと
<ギャラクシー・クエスト>を、フィクションではなく
ノンフィクションのドキュメンタリーだと誤解していたのだった。

悪のエイリアンに攻撃され、多くの同星人を失った彼らは
宇宙のヒーロー<ギャラクシー・クエスト>の面々に、助けを請いにやって来た。
TVドラマそっくりの、本物の宇宙船を造り
「さあ、これに乗って、悪のエイリアンと戦って」
と言われ、
ボーゼンとする<ギャラクシー・クエスト>の面々は・・・・・・・。

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ものすごくおバカな設定を、
アラン・リックマンやシガニー・ウィーバーといった名優と言われる人達が
とても真面目に演じているのも素敵な♪この映画。

もちろん、元ネタは<スター・トレック>でしょうけれど
<スター・トレック>をほとんど知らない私でも、笑って笑って、
最後に泣いた・・・・・。

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アラン・リックマンという俳優を
私はかつて<ダイ・ハード>で
初めて観たのだけれど
氷のような無表情
低い低い声、
そりゃあもう
一度観たら忘れられない悪役ぶりで、
以来、他の映画で彼を見かけた瞬間
頭に浮かぶフレーズは、

「あ、ダイ・ハードの悪い人」

だった。

が、

<ギャラクシー・クエスト>を観て以来
私は、リックマン氏が、
すべて<トカゲ頭の宇宙人>に
見えるようになってしまった・・・。
(<ハリー・ポッター>を観ても
<ラブ・アクチュアリー>を観ても・・・)


リックマン演ずるのは、<スター・トレック>で言うところの
ミスター・スポック役。
頭に、変てこな恐竜みたいなカツラをかぶり
何かあれば必ず
「トカゲ頭の名にかけて」
の決め台詞を言う、クールな宇宙人の科学者を演じて、大人気なのだけれど
当人は、トカゲ頭には、もう、へきえき。

「シェイクスピア劇の舞台にも立ったことがあるのに・・・」
と、
つねに我が身をなげく俳優の姿が
英国の名優であるリックマン当人とだぶって、
そりゃもう、最高に可笑しい。





さて、
他の役者達も、不満は皆同じ。
<ギャラクシー・・・>以外に、これだ!という仕事をしていないので、
とに〜かく皆、愚痴っぽくて暗いのだ。


でもねぇ・・・・・



映画の中に、<ファンの集い>が出てくるんだけれど
ものすごい数のファンが集まっているんだよ?
全米各地で、こういう集いが行われているんだろうから
トータルにすれば、いったいどれくらいの人間が、彼らを愛してくれてるんだろ??
もちろん、
外国にだってマニアはいるだろうし
だったら全世界で
数えようたって数え切れないほどのファンが、応援してくれてるんじゃないのかな??彼らを。
なのに、
いったい何がそんなに不幸なわけ?????

・・・と、観ているうちに、段々せつなくなってしまった私。



つくづく思った。

人間の、最大の不幸のひとつは、
<自分の幸福に気づかないこと>なのかもしれないなぁ・・・・・と。

やっぱり、日本で昔からよく言われる
「足るを知る」って、
生きる上で、ものすごく大切なことなのかもしれない。
それは、我が身を振り返っても、そうなのかも・・・。





とは言え、


あまりにも<これで充分><これで満足>だと思っていたら
今度は、向上心ってものが無くなりそうだし・・・・・・・
あああ!難しいっ!!


   


ネタバレしそうなので、
あまり多くは書けないけれど
映画を、
ものすご〜〜く
キュートなものにしてくれたのが
助けを求める宇宙人
<サーミアン星人>。

愛すべき宇宙の隣人。

皆、素敵なキャラクター♪






というようなこの映画。

大いに笑いつつ
ラストで、「永遠の名作!」と、彼らがファンからたたえられるシーンには
やはり、ホロリとさせられてしまった私。

見終わった後の幸福度は
100点!





・・・でも
悩めるショボい中年の姿を描いて、
悩めるショボい中年である私のツボに

「あ〜〜!そこっ!そこそこ!!!!!」

というくらい、ピタリ!とはまってくれたんだけれど
・・・じゅうく・はたちの頃に観たら、ここまでは、感動しなかったのかもしれないなぁ・・・
とも思った。
いや、
その頃だって、人生は悩みでいっぱい
挫折感でいっぱいだったんだから
やっぱり

「効く〜〜〜〜〜ぅ!!」

ってくらい、効いてくれたかな??


 
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