その昔、神々が地上を統治していた神政時代にさかのぼる。
神々は天界と地上界を自由に行き来し、神の力を私利私欲のために使っていた。人類は屈服し、人類の支配者である王達は神々の操り人形に過ぎず、神々の委託によって政治を動かされた。人類は、神々が利権をめぐる戦争の代理消耗品に過ぎず、その姿はまるで神々の操り人形のようであった。
神々の中には、悪疑心で人間同士を戦わせる者もいた。その中でも、卑劣きわなりなく、自分の残虐な欲望を満たす為に力を使う神が人間界で暴れていた。その神はバルガスと呼ばれる貪欲を司る神で、人々が悲しむ姿を見て悦楽に浸っていた。バルガスは、美しい人々を天界へ連れ去り、自分の下へおいて暮らしていたため、地上に残された家族は深い悲しみに陥った。
長い年月が経ち、支配される日々に人々の怒りと悲しみは限界を超えた。やがて、神々からの抑圧された運命を否定した人類は、神々へ反旗を翻し、神々と人類との間に地上の支配者をめぐる戦争がはじまった。
その戦いは、恐ろしく無残でこの世の終わりを想像する戦いとなった。強力な神々の力の前に人類の力は及ばず、敗北寸前であったが、5人の術法師たちが施す結界により、人類は勝利を納めることとなる。
その時、施された結界こそ「タルタロス」である。
タルタロスは、天界と人間界の間に存在し、神々に支配され続けた人類に真の自由を与えた。神の力から開放されたのである。そして、地上の新たな支配者となった人類は幸せと栄光が永遠に続くと考えていた。
しかし、平和の代償として、天界には神に連れ去られた人々が地上に帰る方法をなくしてしまった。さらには、地上から神々が姿を消したことにより、自然界の調和は崩れ、他の種族は人類を威嚇する脅威となった。人類同士でも富と権力を貪る支配者が、民衆から豊かな生活を奪い始めた苦しめた。
正解が荒み始めた中、この現状を打破しようとする者たちが現れる。その者たちは、「オポロス」と呼ばれる神秘の意思を探し求めた。
太古から存在すると言われるオポロスは、様々な術法と魔法を浄化する神秘の力を持っている。オポロスの持つ力は、術法師達が施した結界であるタルタロスをも無力化されることができる。
だが、現在オポロスじゃ片片となり世界中に散らばってしまい凡人の目では見つけることが不可能だと言われている。その上、数も減少し現存するオポロスの数も多くは無い。
自然との調和を奪われた者や人間による政治によって救われなかった人々は、再び神々の力を求め始める。人々はオポロスを用いてタルタロスを超え、天界への扉を開くことを望んだが、一方でその力を野望のために捜す者もいた。
オポロスこそ、タルタロスを超える唯一の鍵となる・・・・