無敵!料理王のストーリー
「今日で中華飯店の看板を下ろしなさい」病床の男が語りかけた。「修行にでなさい。天下一の料理人になって戻ってくるんだ」それが中華飯店の現オーナー「叶天(イエテン)」の最後の言葉だった。
−−−−−−今を遡ること40年前。
中華飯店の見習いだった叶天は、創業者である初代オーナーに才能を見込まれ、店を継いだ。持ち前の明るい性格で客の心を掴んだ叶天は、初代の期待に応え、中華飯店を行列が絶えない人気店へと押し上げた。
病床に伏せた叶天が思い残すことはただ一つ。料理の味では中華飯店を超えると評判の中華美食会館。叶天は、料理の味で中華美食会館を超え、中華飯店を正真正銘の天下一の店にするという夢を若く未熟な跡継ぎに託したのだった。
子は叶天の言葉に従い、看板を下ろした。旅立ちの日、亡き父の遺影を前に子は誓った。
「お父さん、私は必ず天下一になって戻ってきます。そしてもう一度、中華飯店の看板を掲げます!」
|