| 「精神疾患」患者の看護U |
| 『頭部の観察』 | |||
|
頭部では、頭髪の清潔に対する観察と看護が中心となる。
特に精神分裂病や躁うつ性昏迷などでは、その精神症状(感情・行動などの障害)から外観との接触を断ち、終日部屋に閉じこもり、何をするにもおっくうがったりすることが多い。その為、無為・閉居がちとなり、入浴を拒否したり、入浴してもきちんとしない患者もいる。患者の状態を見ながら、きっかけを見つけ入浴を促し、必要に応じ介助していくことが大切である。 |
|||
| |||
|
・目を隠すほど長くしていないか ・きちんと整髪されているか | |||
| 頭髪 | |||
| [ストレスと自傷行為] | |||
| 頭髪は整髪されているか、伸び放題になっていないか、汚れはないか、悪臭はないか、など清潔が保たれているかをチェックする。また、部分的に異常な抜け毛はないかもチェックする。 これには心因ストレスによる脱毛(円形脱毛)と、みずから髪を引き抜く行為(自傷行為)とがあるので、その行動に注意し観察することが大切である。 |
|||
![]() |
![]() |
||
| 脱毛(円形脱毛) | 自傷行為によって抜けた頭髪 | ||
| [妄想] | |||
| 妄想などにより自分が注視されている、見られている(注察妄想)と考えたり、思考の障害によりみずからの考えが奪われてしまう(思考奪取)と思い、毛髪を長く伸ばし前髪で顔を隠すような行為も時に見られる。これは精神分裂病に多く見られる。 | |||
| 頭皮 | |||
| [湿疹の有無] | |||
| 不潔により、ふけや湿疹ができやすいので、頭髪と共に清潔の保持に注意しなければならない。また糖尿病を合併している患者にも湿疹ができやすいため、合併症に対する観察も重要である。 洗髪をいやがる患者、ふけの多い患者、いつも頭をかきむしっている患者などは特に注意していく必要がある。 |
|||
| 表情 | |||
| [表情の種類] | |||
| 表情には次のようなものがある。生き生きとして明るい、ふさいで暗い、怒った、不安な、悲しそうな、冷たい、硬い、無表情、ぼんやり、しまりがない……等である。 | |||
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
| 硬さ | しまりのなさ | おどけ顔 | 明るさ |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
| しかめ顔 | ひそめ眉 | 冷たさ | 無関心 |
![]() |
![]() |
![]() |
|
| 茫乎 | とがり口 | ひねくれ | |
| [うつ病] | |||
| 抑うつ気分(心が晴れ晴れせず重苦しい気分)が根底にあるので、一見して暗い苦悩に満ちた表情となる。 | |||
| [うつ病] | |||
| 高揚した爽快な気分が特徴であるから、幸福感や自身に満ちあふれた表情である。 | |||
| [患者の心理を反映する表情] | |||
| このように病気の症状によって患者の感情変化が表情にあらわれる。治療・看護上においても表情の変化を観察することは、患者への接し方、治療の進み具合などを判断する上で重要となる。 | |||