脈拍

脈拍を測定するとき支持、中指、薬指の3指で測定するのはなぜ?
親指を用いると、測定者の拇指血管自体の拍動が、患者の脈拍と混同して測定値に誤差を生じるためです。
脈拍は、一般に橈骨どう動脈で測定するのはなぜ? 皮膚に近い部分にあり、走行部位の個人差が比較的少なく、衣服に覆われることが少ないためです。
●動脈の中で橈骨動脈を選ぶのは

通常脈拍を触れることのできる動脈は図にようにいくつかありますが、それぞれ触れる部位や触れ方に個人差があります。とくに 足背動脈 では10%程度の人は脈が触れないと言われます。
その点、橈骨動脈は、比較的個人差なく、正常な状態で 橈骨動脈 の脈拍を触れないことはほとんどないと考えられます。さらに橈骨動脈は、 総頚動脈 上腕動脈 に次いで心臓の位置から近い部位にあり、
心臓より遠いほかの部位の動脈よりも脈拍が触れやすくなっています。
そのほか、総頚動脈とともに、衣服に覆われることは少なく、緊急時にも即座に脈拍の測定が可能です。

脈拍測定時、首を曲げたり回したりしてはいけないのはなぜ?
鎖骨によって鎖骨下動脈がおさえられ、橈骨動脈まで脈拍が伝わらなくなることがあるためです。
年齢により脈拍数が違うのはなぜ? 新生児〜小・中学生までは基礎代謝が高く、成人から老人にかけて漸減するためです。
●年齢による循環機能の変化
年齢 脈拍数(回/分)

血圧(mmHg)

  最大血圧 最小血圧
新生児 120〜140 60〜80 60
乳児 110〜130 80〜90 60
幼児 100〜110 90〜100 60〜65
学童 80〜90 100〜120 60〜70
成人 70〜80 120〜130 70〜80
運動、食事、入浴、精神感情などにより、脈拍数が違うのはなぜ? 自律神経(交感神経・副交感神経)の興奮によって心臓の脈拍数、すなわち脈拍数が変化するためです。
*POINT*

 脈拍とは、心室の収縮により血液が大動脈に送り込まれる時に生じる波動が、全身の動脈に伝わり触知されるもので、通常、体表面の脈が触れるところで測定します。また、心臓の心尖は固定されていないので心動とともに働き、前胸壁にぶつかります。これを心尖拍動 といい、容易に触診できるので、ここでも測定が可能です。
 規則正しい一定のリズムで触れる脈が整脈で、リズムが不規則に乱れている脈は全て不整脈です。
また、心拍はあっても抹消動脈へ全て脈波として伝わらず、心拍数と脈拍数が違うことがあります。
これを脈拍欠損といいます。

※脈拍測定時には、次のようなことに注意してください。

・測定者の手は暖かくしておくように心がける。
・脈拍の変動要因を極力排除し、測定前5分以上安静にする。
・食後や入浴後は、30分以上経ってから測定したほうがよい。
・安楽な姿勢で測定する。
・正確に1分間測定 する。
・体温表および看護記録には、日時、測定部位、測定値、整・不整および 性質を 正しく記録する。

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