◆・麻痺の観察・MMT(徒手筋力テスト)
意識障害の程度によって、観察方法を変えて行います。意思疎通のできないかjにゃさんに「手を上げてください」と言っても指示は入りませんね。

【運動麻痺の場所】
目を閉じさせて両上肢の手掌を上にして前方に水平挙上させ、そのままで保持しようとすると、軽度の麻痺であれば麻痺側の上肢は回内し次第に下垂していきます。麻痺が強い場合には、叩くように落ちていきます。意識障害がある場合には、両上肢を胸の上に置くと、麻痺側は自然にずり落ちていきます。下肢の麻痺の観察には仰臥位で膝関節を曲げて膝立ての位置にとらせ、両側同じ条件にして手を離せば麻痺側の下肢は、その状態を保持することができず外側に倒れるか、踵がするすると前方に滑り、下肢を立てたままで保持することができません。

【運動麻痺の程度】運動がどの程度可能かをみるために、上下肢の麻痺が近位部か遠位部にあるかについて観察します。近位部の力は上下肢を上げることによって観察することができます。遠位部は握力や足を背屈する力によって調べることができます。

【筋緊張の程度】 上下肢を持って他動的に関節を動かし、どの程度で抵抗を感じるかにより、筋緊張が正常か、亢進しているか、低下しているかを観察します。

【各反射の観察】
健側と麻痺側の反射の程度や、麻痺側の反射の状態を観察します。 痛覚・温度覚・触覚刺激などによって麻痺の状態をみます。

【麻痺の評価】 麻痺の程度を段階的に評価できるためにMMT(manual muscle testing)徒手筋力テストを用いて評価を行っています。

「MMT(manual muscle testing)徒手筋力テスト」
5(5/5)正常 強い抵抗を加えても、完全に運動できる。
上肢・下肢:挙上可能
4(4/5) 重力以上の抵抗を加えても肘関節あるいは膝関節の運動を起こすことができる。
上肢:挙上できるが弱い
下肢:膝立て可能・下腿を挙上できる
3(3/5) 重力に拮抗して肘関節あるいは膝関節の運動を起せる。
上肢:ようやく挙上可能、保持は困難
下肢:膝立て可能、下腿の挙上は困難
2(2/5) 重力を除外すれば、可動域で運動できる。
上肢・下肢:挙上できない(ベッド上で水平運動のみ
1(1/5) 筋収縮は見られるが、肘関節あるいは膝関節の動きが見られない。
上下肢:筋収縮のみ
0(0/5) 筋収縮も見られない。
(完全麻痺)

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