体外受精・胚移植においてGnRHアナログの持つ意味は一口に言ってLHの抑制 です。

 

LHは通常の月経周期において、

1. 月にひとつの卵を卵巣から放出させるようにコントロール

2. 排卵の引き金(排卵直前のLHのピーク;LHサージといいます。)

 この2つを担っています。

 この2つは複数の卵を自由なタイミングで回収する体外受精・胚移植にとってじゃまなものです。

 これをGnRHアナログが押さえてくれるのです。ただしその際にはLHのもう一つの重要な働きである黄体刺激や、同時に下垂体から分泌されるFSHまで無くなってしまいます。

 そのためhMGによる排卵誘発や、hCGなどによる黄体補助が欠かせません。