THE LAST MAN

 「THE LAST MANという言葉を教わりました。これは仕事をする上で大変大事なことと思います。その内容をたとえ話で次のようにされました。


 お父さん、お母さん、中学生の息子の三人家族です。お父さんは、背が低く、体もきゃしゃで力はなさそうです。お母さんは、それと反対で、大きくて、がっちりしていていかにも強そうです。中学生の息子も、お母さん似で、中学生なのでもう大人のようです。ある日曜日、お母さんが朝飯の準備をします。冷蔵庫の中には、封を切っていない佃煮の広口ビンが一つありました。それをおかずにしようと、お母さんが開けようとしますが開きません。ビンは息子に渡ります。息子も力を入れるのですが、いくらやっても開きません。最後はお父さんです。二人に比べれば、お父さんは力がありません。でも、お父さんは、ふたを捻ったり、たたいたり、温めたり、冷やしたり、ゴムを巻いたりあらゆることを試みます。するとふたは、開いてしまうのです。この家族では、お父さんが「THE LAST MAN」。後に頼る人は、いません。結局、難しいことは、「THE LAST MAN」でないと解決できないことがあります。俺しかいないと「THE LAST MAN」の気持ちで頑張ると解決します。
 組織には、多くの人がいて、組織のTOPを頂点にして下に下がるにつれて「THE LAST MAN」の気持ちは次第にしぼんでいきます。いくら一生懸命やっているつもりでも、実際は、「誠」の心が薄れています。一番上にいる人が「THE LAST MAN」の気持ちを持って、正直に、一生懸命、最善をつくして、自分の力を出し切って仕事をすることが必要です。
 人間の能力にさほどの差はないもの。昨日まであまり気が回らなかった人も組織の最後の人となるといろいろ見えてきます。力も出てきます。火事場の馬鹿力です。
 

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