〜ゾウ (2) 普賢菩薩の象
普賢菩薩は、慈悲の仏で、象に乗った姿で表わされる。
独尊の場合もあるが釈迦三尊像に多く見られる。
普賢菩薩の乗る「象」を神使とした。
「獅子1 文殊菩薩の獅子」参照
川越大師「喜多院」
象に乗る普賢菩薩(普賢菩薩の象)

左:文殊-獅子、右:普賢-象

釈迦三尊像:
一般に、釈迦如来像を真中に、左右の脇侍に、象に乗る普賢菩薩像と獅子に乗る文殊菩薩像を配置する。

境内の五百羅漢場の中央にひときわ大きな「釈迦三尊像」がある。

脇侍として、普賢は向かって右に配されている。
普賢の騎乗する象は四脚で立つ。

埼玉県川越市小仙波町1-20-1

  
大円寺
自社本堂が火元になった「明和9年(1772)大火」の死者を供養するため、石仏群が納められた。
その中心をなす「釈迦三尊」の脇侍として、普賢は向かって左に配されている。
普賢は象の背に載せた蓮華の上に座す。

東京都目黒区下目黒1-8-5

増上寺(浄土宗・大本山)

徳川家の菩提寺である。
境内に置かれた正嘉2年(1258)の作と伝えられる「四菩薩像」の中の一体。
普賢は「辰年守本尊」(辰年生まれの人の守護仏)として紹介されている。
普賢は象の背に座す。

東京都港区芝公園4-7-35

長泉寺
曹洞宗の寺で羅漢像などもある。
「釈迦三尊」の左の脇侍として普賢は象の背に座す。
天保11年(1840)

東京都杉並区上高井戸1-18-11

少林寺
曹洞宗の寺で、少林寺裏山には天保年間の五百羅漢、千体荒神石碑がある。
山頂に釈迦三尊像と十六羅漢を安置する。
「釈迦三尊」の左の脇侍として普賢は象の背に乗る。(鼻は破損している)

埼玉県大里郡寄居町末野2072-1