牛 虎〜ウシ・トラ  虚空蔵菩薩と牛・虎(一代守本尊)- 2
三満山虚空蔵尊
ここの「虚空蔵尊略縁起」によると、「虚空蔵尊は知恵と慈悲が大空のように無限にある仏であり、この社が、能満、智満、福満という三体の虚空蔵尊を祀っていることから、三満山虚空蔵尊という」とある。

また、「丑寅年の守り本尊として春夏秋冬参詣祈願の人が絶えない」とある。

長い石段を登り切った左右に、牛と虎で一対の像が縁日の日付で奉納されている。

建立年;昭和4年(1929)3月13日  
奉 納:発起人:田島徳三郎、小峰宣市

埼玉県入間郡越生町上野
東武越生線・八高線「越生駅」から歩30分
会津柳津 福満虚空蔵尊(圓蔵寺)
大同年間(906-)に徳一大師によって開創された。
弘法大師作とされる福満虚空蔵尊像を祀り、日本三大虚空蔵尊の一つとされる。
虚空蔵尊は丑寅年生まれの人の守り本尊なので、牛虎を一対とする石像が奉納されている。

境内の大「赤べこ」
さらに、この寺は牛との拘わりも深く、撫で牛や単体の牛像もある。
圓蔵寺の本堂(菊光堂)の建築時に、赤毛の牛が突如現れて建材の運搬を助けてくれ忽然と消えた。
会津の民芸品で知られる
「赤べこ」はこの伝説に因んだもので、ここが発祥の地とされる。
境内の「開運撫牛」を撫でると福と知の無限の御利益があり、運が開けるという。
牛虎の像
建立年  昭和36年(1961)4月
奉 納  願望成就 熊谷組渡辺事務所
石 工  大倉春吉(越後)
福島県河沼郡大字柳津字寺家甲176
JR只見線会津柳津駅下車 700m
方貝虚空蔵尊(方貝虚空蔵堂)
村の鎮守「方貝神社」の境内にあり、能満虚空蔵菩薩を祀る。
虚空蔵堂の前には、虚空蔵尊が
丑寅年生まれの一代守本尊であることから、牛と虎の石像が奉納されている。

             大正14年7月11日奉納  念仏講中記念
境内に鰻池がある。
鰻は虚空蔵尊の化身とされて、片貝の住民は決して鰻を食することは無かった。
この社の虚空蔵尊は、特に眼病治療に霊験(ご利益)があるとされ、鰻を奉納することを誓って、眼病治癒祈願をし、大願成就すると境内の池に鰻を放流したという。
そのためか、池の鰻は祈願患者の身代わりとなって眼を患い片目の鰻になっていたと伝わる。


                群馬県前橋市東片貝町197番地西片貝1460
                        JR両毛線「前橋大島」駅下車
村松山虚空蔵堂
真言宗日高寺。
平安時代の開山で、弘法大師作と伝わる虚空蔵菩薩の等身座像を祀る。
日本三大虚空蔵の一つとされる。
福徳智能を授け、厄除け、開運の本尊として、徳川家康、徳川光圀などの尊信が厚かった。
「十三詣り」で知られる。


虎像 明治13年(1880)12月
願主:間宮新介、奉献者多数


牛像 明治14年(1881)4月
願主:梅原屋太郎次、奉献者多数
虚空蔵尊は丑・寅歳生まれの一代守り本尊であることから、本堂の前に、向かって左に虎、右に牛の石像が奉納されている。
また、本堂の屋根上の牛・虎の像(写真下)は珍しいが、これらは左が牛、右が虎。


                   茨城県那珂郡東海村村松8
                  JR常磐線「東海」駅下車東南へ3.5km、タクシー10分