〜ウシ(1)  牛頭天王(須佐之男命・素戔鳴尊)の牛 - 2
東金市松之郷八坂神社(祭神:素盞鳴命)
京都祇園の八坂神社の祭神である素盞鳴命(スサノオノミコト)が分祀された(1289年)。
牛が神使とされる。

拝殿前と本殿前の左右に置かれているが、牛舎のような囲いで保護されている。
左右の柱の外側下の囲いの中に牛像。(この写真は本殿)

こちらは拝殿前。

めったにない江戸時代の像で、奉納は御霊会の日付である。
四足で立つ牛の像は珍しい。

ご覧のように、背中に建立年がしっかりと刻まれている。

 寛保3亥6月7日
 (1743)

奉納
 粟生村(九十九里町)
 飯高十郎右衛門他4名

       
こっちが本殿前

文化4年(1807)6月7日

それにしても、2対とも江戸期建立
と言うのは、スゴイ!

千葉県東金市字東本郷松之郷1269
JR東金線東金駅、バス上布田行「天王様前」

「狛犬の杜・アーカイブス/神使編」に竹下さんからの報告があります。

須賀神社(祭神:素盞鳴命、大己貴命、誉田別命)
神社の略記によると、「社名は、須賀神社と称す。祇園社、牛頭天王、天王さまとも称す」とある。
「藤原秀郷公が、天慶(テンギョウ)の乱に際して、日夜素盞鳴命に戦勝を祈願し、これが成就したことにより、天慶3年(940)京都の八坂神社(祇園社)より勧請し、創祀した」神社である。
牛が神使とされる。
拝殿前の左右の提灯手前の囲いに牛の像はある。
小ぶりとはいえ極めてユニークな像で、横90cm縦60cm高さ45cm位の石の天板の表面に
浮き彫りされている。
上から見下ろさないと牛には見えない。
                         拝殿前 大正13年(1924)       
栃木県小山市宮本町1-2-4
JR宇都宮線小山駅、徒歩5分
上根神社(祭神:菅原道真と素戔鳴尊=牛頭天王)
上根地区の村社「上根神社」は、碑文に「天神に八坂を合祀する当社は…」とある。
菅原道真と素戔鳴尊(牛頭天王)を合祀した神社である。
共に「牛」を神使とする祭神である。
牛像は両祭神の間をとったような姿をしているが、強いていえば牛頭天王系に近いのでこの項に入れた。
                            伊勢参宮記念 昭和9年(1934)       
埼玉県妻沼(メヌマ)町上根(カミネ)588
JR高崎線熊谷駅、妻沼・妻沼聖天行バス上根下車歩3分