〜トビ(1) 愛宕社(大豊神社内)と鳶
愛宕神社(本社)の神使は、元来『猪』である。
大豊神社にある「愛宕社」の鳶像は、新らたな由縁に基づいて建てられた。
愛宕山の天狗がかぶる鳶帽子から
愛宕神社の総本社は、京都の北西に位置する愛宕山にあり(京都市右京区嵯峨愛宕町1)、迦遇土槌命
(カグツチノミコト)を主祭神として、広く全国に火伏せ(防火)の神として知られている。
大豊神社の末社「愛宕社」には「鳶」の像がある。
元来、愛宕神社(本社)の神使は、神社の創建者である和気清麻呂が猪に助けられたとの故事などに因んで、「猪」とされている。
しかし、この大豊神社では、先代の宮司が境内の末社「愛宕社」に、
愛宕山の天狗がかぶる鳶帽子から、鳶を神使として像を建てたとされる。
すなわち、
鳶像は、新しい由縁が創られて、それに基づいて建てられた。

それなら、『愛宕社が防火鎮火にご利益のある社であることに因んで、「火消し衆」のことを「とび」ともいうので、防火を祈って鳶像が奉納された』としても勘弁してもらえるかもしれない。

  
大豊神社〜末社「愛宕社」
末社の愛宕社と日吉社が一つ屋根の下に左右に並び、両社共用の入り口の左側には鳶、右側には猿の神使像が置かれている。(鳶と猿で一対になっている)
日吉社の猿像は三番叟を踊っている。
大豊神社はこのほか、末社の大国社の前の狛鼠でも有名です

京都市左京区鹿ヶ谷宮ノ前
京都市バス:東天王町下車、歩「哲学の道」方面へ10分
 

像は一体(羽)しか置かれていない

建立:昭和47年(1972)
奉納:大豊敬神神詣会