雉-2〜キジ  日本武尊の白雉(しらきじ)
雉子神社は「雉子宮(きじのみや)」とも呼ばれる。
神社の本殿の屋根上には、一羽の雉(きじ)が止まっている。
  祭神:日本武尊(ヤマトタケルノミコト)、天手力雄命、大山祇命
雉子神社(雉子宮)について、新編武蔵風土記稿(巻53・荏原郡15)には下記のように記されている。
添付資料参照


(前半)文明年中(1469-1487)、当所に1羽の白雉が飛んできて死んだ。その夜、村民の夢に甲冑姿の日本武尊が現れて「我を当所に祀れば国家を守護し、村民は安全に暮らせる」と告げて、白雉と化して飛び去った。そこで村民は、死んだ白雉を埋めて、日本武尊を祀る「大鳥明神」と号す社を建てた。

(後半)江戸時代、徳川三代将軍家光公(1604-1651)が鷹狩りの折、白雉が当宮に入ったのを追って社前に至った。神社の名前を尋ねられて、村人が「大鳥明神」と答えたところ、家光公は「これからは雉子宮(きじのみや)と称せ」と命じられた。
  
雉子(きじ)神社
本殿屋根上の白雉

境内の案内やパンフレットには、社名が「大鳥明神」から家光公命名の「雉子宮」になった経緯(上記風土記の後半部分)しか記されていない。
風土記前半の、日本武尊(祭神)との由縁や社の縁起には全く触れていない。
しかし、上述の新編武蔵風土記によると、家光公が追った白雉も含めて、
この社の白雉は祭神、日本武尊の化身(神使)であり、古事記などの「日本武尊の白鳥伝説」に通じるものと考えられる。



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